2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17590382
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
清水 健 千葉大学, 大学院・医学研究院, 講師 (70312840)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
濱端 崇 国立国際医療センター研究所, 感染症制御研究部, 室長 (40311427)
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Keywords | 腸管出血性大腸菌 / 志賀様毒素 / 分泌 / 病原性 / Gb3 / 細菌感染症 |
Research Abstract |
腸管出血性大腸菌(EHEC)は主要な病原因子として志賀様毒素を産生する。志賀様毒素1(Stx1)と志賀様毒素2(Stx2)では分泌様式が異なっており、Stx1の毒素活性のほとんどが菌体内に存在しているが、Stx2では培養上清に存在する。そこで我々はEHECでのStx2の分泌機構の解析を進めるために、C末端にHis Tagを付加したStx1のBサブユニット(Stx1BH)、あるいはStx2のBサブユニット(Stx2BH)を低いレベルでEHECに発現させた菌体でのStxBHsとStxsの分布を解析した。その結果、発現していたStx1BHとStx2BHはどちらも分泌されていなかった。しかしながら、Stx2BHを発現させたEHECではStx2の分泌が阻害された。一方、Stx1BHを発現させたEHECではそのようなことは起こらなかった。これらの結果はStx2BHが特異的にEHECのStx2分泌システムを阻害していることを示していた。そこで、Stx2分泌装置が認識するStx2のBサブユニットの領域を特定するために、Stx1BHとStx2BHのキメラBサブユニットを作成し、解析を行った。その結果、Stx2BHのSer31をStx1BHのそれに相当するAsnへの置換によってこのBサブユニットを発現していたEHECにおけるStx2の分泌の制御が回復した。このことより、Stx2の分泌にはBサブユニットのSer31が重要であることが示唆された。このことを明らかにするためにStx2のBサブユニットの31番目のセリン残基をアスパラギン残基に置換した変異Stx2を作製し、その分布を確認したところ、大部分が菌体内から検出された。このことから、Stx2のBサブユニットの31番目のセリン残基が分泌に必須であることが明らかになった。
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Research Products
(2 results)