2005 Fiscal Year Annual Research Report
C型インフルエンザウイルスのスプライシング調節機序が増殖に及ぼす影響
Project/Area Number |
17590413
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
本郷 誠治 山形大学, 医学部, 教授 (90229245)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村木 靖 山形大学, 医学部, 講師 (00241688)
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Keywords | C型インフルエンザウイルス / スプライシング / 発現制御 / NS遺伝子 |
Research Abstract |
C型インフルエンザウイルスのNS遺伝子産物がsplicingを促進するかribonuclease protection assayにより検討した。NS1とNS2に共通なN末端領域にあるLeu20,Leu45を終止コドンに置換したL20,45stopをtransfectionしたCOS-1細胞ではNS1とNS2ともに発現がほとんど認められず、NS遺伝子のspliced mRNA/unspliced mRNA比はWT-NSの約20%に減少した。従ってNS遺伝子産物(NS1とNS2)のいずれかがsplicing率に必要と思われた。 次にNs遺伝子産物のNS1とNS2のどちらがsplicing促進能をもつかを検討するために、NS1のみが発現するΔNS2(splicingのdonor, acceptor両部位に変異を導入してunspliced mRNAのみが転写される)ならびにNS2のみが発現するΔNS1(共通の1-62番目のアミノ酸に、NS2固有の63-182番目を融合した読み取り枠のみをもつNS遺伝子を組み込んだ発現ベクターpME18S)をM遺伝子発現ベクターとともにCOS-1細胞にcotransfectionし、M遺伝子由来のspliced mRNAとunspliced mRNAの量比が、NS1またはNS2共発現により変化するかを解析した。NS1の共発現によりM遺伝子mRNAのsplicing効率が30%増大する成績を得た。従ってC型のNS1がsplicing促進活性をもつ可能性が示唆された。 上記の成績を感染細胞で解析するために、リバースジェネティクス法でNS遺伝子変異ウイルスを作製中である。
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