2005 Fiscal Year Annual Research Report
EBウイルス陽性癌に対する特異的T細胞免疫応答の研究
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17590428
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Research Institution | Aichi Cancer Center Research Institute |
Principal Investigator |
葛島 清隆 愛知県がんセンター(研究所), 腫瘍免疫学部, 部長 (30311442)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊藤 嘉規 愛知県がんセンター(研究所), 腫瘍免疫学部, 主任研究員 (20373491)
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Keywords | EBウイルス / 細胞傷害性Tリンパ球 / 胃癌 / 上咽頭癌 / ホジキンリンパ腫 |
Research Abstract |
1)LMP1特異的CTLによるEBV陽性NK細胞株の傷害 EBV-LMP1のmRNAを導入した樹状細胞にて健常人末梢血T細胞を数回刺激し、LMP1特異的CTLクローンを樹立した。樹立したCTLクローンは慢性活動性EBV感染症患者末梢血から樹立したHLA-A^*0206陽性のNK細胞株を傷害した。認識するエピトープはLMP1のN末端側に位置する膜貫通疎水性部位に存在し、免疫プロテアソーム依存性にプロセスされていた。アミノ酸配列はIIIILIIFIであった。LMP1を標的とした細胞性免疫療法の論理的基盤が得られたと考えられる。 2)末梢血リンパ球中におけるEBNA1特異的CD8^+T細胞頻度の検討 研究代表者らが新規に同定したEBNA1エピトープを含有するHLA-Cw^*0303/0304-テトラマーを作製し、EBV既感染成人末梢血におけるエピトープ特異的CD8^+T細胞頻度を測定した。また既知のエピトープを含有するHLA-B^*3501-テトラマーも作製し、同様にCD8^+T細胞頻度を測定した。末梢血におけるエピトープ特異的CD8^+T細胞頻度はいずれも10^<-4>以下であったのでテトラマーによる直接染色はできなかった。そのためmixed lymphocyte peptide culture法を組み合わせて測定した。すなわちマイクロウエル内でエピトープペプチドとサイトカインによる刺激により増殖した特異的CD8^+T細胞をMHC-テトラマーで検出し、検出率から逆算してエピトープ特異的CD8^+T細胞頻度を定量した。HLA-Cw^*0303/0304拘束性EBNA1エピトープに特異的なCD8^+T細胞頻度は2.1X10^<-4>から2X10^<-5>の範囲であった。HLA-B^*3501拘束性EBNA1エピトープに特異的なCD8^+T細胞頻度は1.8X10^<-4>から7.2X10^<-6>の範囲であった。
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