2005 Fiscal Year Annual Research Report
デスレセプターの新規会合分子DAP3及びCLIPR59による細胞死制御機構解明
Project/Area Number |
17590430
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
宮崎 忠昭 北海道大学, 人獣共通感染症リサーチセンター, 教授 (60272431)
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Keywords | DAP3 / TRAIL / TNF / CLIPR-59 / DR6 / NF-kB |
Research Abstract |
申請者らはマクロファージや樹状細胞等の生死と機能制御に関与するTRAILを介したアポトーシスのシグナル伝達に重要な分子としてDAP3を同定し、その機能解析を行った。ノックアウトマウスを作成したが、胎生致死であった(投稿中)ため、そのコンディショナルノックアウトマウス用ターゲッティングベクターの構築を行い、ES細胞への導入に成功した。現在、キメラマウスを作成している段階である。また、DAP3に会合する分子DAP3BP1(DAP3 binding protein 1)をクローニングした。この分子はTNF alphaによるアポトーシス誘導シグナルに関与しており、そのDAP3との会合部位およびアポトーシス誘導機能に関して解析を行い、免疫系細胞のアポトーシス誘導における重要性を検討している。 また、アポトーシス誘導受容体であるDR6に直接会合するタンパク質としてCLIPR-59を見出した。DR6においては第373から第419アミノ酸、CLIPR-59においては第387から第547アミノ酸領域がその会合に必須であることが判明した。DR6におけるCLIPR-59会合領域欠損は、DR6の細胞死誘導能を顕著に抑制し、一方、NF-kB活性化能を促進したことから、DR6シグナルにおいてDR6とCLIPR-59の会合は細胞死に対しては促進的に働き、一方、NF-kB活性化に対しては抑制的に働きうる事が示唆された。DR6シグナルにおいて、CLIPR-59はNF-kB活性化を抑制する事により、細胞死を促進する事が考えられる(論文作成中)。これまでDR6は末梢免疫細胞の活性化制御に重要な役割を担う事が示唆されており、免疫細胞における内因性CLIPR-59の機能を解析するために、CLIPR-59発現を特異的に抑制するsiRNAの標的配列を解析し、レンチウイルスベクターを用いて検討を行っている。
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