2006 Fiscal Year Annual Research Report
抗原特異的CD8T細胞の活性化後誘導細胞死におけるインターロイキン-15の役割
Project/Area Number |
17590438
|
Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
矢島 俊樹 群馬大学, 医学部, 助手 (20346852)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉開 泰信 九州大学, 生体防御医学研究所, 教授 (90158402)
|
Keywords | 感染症 / 免疫学 / 細菌 |
Research Abstract |
抗原特異的エフェクター/メモリーCD8T細胞の活性化誘導細胞死(AICD)におけるIL-15の役割を明らかにするために、OT-Iマウス(OVA_<257-264>特異的TCR Tgマウス)からOT-I細胞を単離しコントロールマウス、IL-15トランスジェニック(Tg)マウスまたはIL-15ノックアウト(KO)マウスに移入後、OVA産生Listeria monocytogenesを感染させOT-I細胞の動態をフローサイトメーターにて解析した。感染7日目のエフェクターOT-I細胞の細胞数は三群間で顕著な差を認めないがAICDが起こる10日目ではコントロールマウスと比べIL-15Tgマウスで多くIL-15KOマウスで著名に低下していた。10日目のOT-I細胞をエフェクター細胞(CD127-CD62L-)、エフェクターメモリー細胞(CD127+CD62L->、セントラルメモリー細胞(CD127+CD62L+)に分けて検討するとIL-15Tgマウスではエフェクター細胞の分画が増加しIL-15KOマウスではその分画が完全に消失していた。感染7から10日目にかけコントロールマウスでエフェクターOT-I細胞のBcl-2発現上昇を認めるがIL-15KOマウスでは認めずIL-15Tgマウスではより上昇していた。感染7-10日目にIL-15KOマウスにrIL-15を連日投与するとエフェクターOT-I細胞はBcl-2の発現上昇に伴い生存することができた。Bcl-2を強制発現させたOT-I細胞はIL-15KOマウスでもAICDを逃れ生存することができた。これらのことから、IL-15によるBcl-2発現上昇は、エフェクターCD8T細胞の生存に必須であることが明らかとなり、さらにリコンビナントIL-15を用いたワクチン療法の開発が可能を示すことができた。
|
Research Products
(4 results)