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2005 Fiscal Year Annual Research Report

数理モデルを用いたパンデミック・インフルエンザ・プランニングの研究

Research Project

Project/Area Number 17590447
Research InstitutionUniversity of Tsukuba

Principal Investigator

大久保 一郎  筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 教授 (40323307)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 大日 康史  国立感染症研究所, 感染症情報センター, 主任研究官 (60223757)
Keywords新型インフルエンザ / 数理モデル / 抗ウイルス剤
Research Abstract

本年度は、2005年8月に公表されたFergusonらやLonginiらの研究を受けて、日本における休校や職場閉鎖、公共交通機関の運行停止、地域封鎖の可能性を検討することができるindividual based modelを開発した。現時点では80万人規模を表現して各種政策を評価している。休校や職場閉鎖は非常に早い段階に予防的に行うのであれば効果的であるが、現状の学級閉鎖の基準である3割程度の欠席率での学級閉鎖ではまったく流行抑制効果がないこと、公共交通機関の運行停止は非常に効果的で最大30%程度の流行抑制効果があることが暫定的に明らかにされた。また、地域封鎖の可能性として、初発患者発症2日目での感染者の拡大範囲を求めた。その結果、公共交通機関での感染がなければ12kmの範囲に90%の確率で収まるが、公共交通機関での感染が中程度の場合には60%、満員電車に相当する高程度であれば30%まで低下する。このような非常に広範囲の地域を封鎖しても、公共交通機関が発達している地域での封じ込めの可能性はきわめて低いと結論付けれよう。今後の方向性として、人口密度、家族構成、移動距離、学校や職場の規模の分布をより現実に近づける、また都市間の中長距離の移動をモデル化することが必要であると思われる。また、パンデミック時におけるワクチンあるいは抗ウイルス剤の使用における優先順序に関して一般市民を対象とする調査を行い、昨年11月14日に公表された新型インフルエンザ対策行動計画とは必ずしも整合的でない結果を得た。

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Published: 2007-04-02   Modified: 2016-04-21  

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