2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17590448
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
田中 雄二郎 Tokyo Medical and Dental University, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (70236644)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大川 淳 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 准教授 (30251507)
山脇 正永 東京医科歯科大学, 医学部附属病院, 准教授 (30302855)
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Keywords | EPOC / 診療参加型実習 / クリニカル・クラークシップ / カリキュラム改善 |
Research Abstract |
【目的】診療参加型学生実習(クリニカル・クラークシップ、以下CC)において実践される診療行為の経験範囲に関して、臨床研修との同一性と相違点を明確にし、最終的に現在の臨床研修の目標を卒前にどの程度達成できるかを検討した。 【対象および方法】当院における1年目研修医(平成15年〜17年度計117名、平成19年度110名)と、CC学生87名を対象とした。評価項目としてEPOCの行動目標(21項目)・経験目標(232項目)について自己評価と指導医評価をスコア化し解析した。 【結果】1)EPOCの信頼性評価(自己評価と指導医評価との比較):すべての項目で優位な相関が見られた。一方で、情報収集と判断、症例提示と討論、コンサルテーション、問題対応能力、医の倫理・生命倫理、転出入時情報交換、院外とのコミュニケーション、問題対応能力の自己管理能力において、自己評価と指導医評価に有意な乖離を認めた。2)CC学生と研修医の比較:CC学生の評価では、行動目標の保健医療法規・制度、医療保険、公費負担制度の項目は修得度が低かった。経験については、医療面接における指示指導、泌尿生殖系、骨関節筋、小児、精神、で修得度が低かった。一方、手技については気道確保、心臓マッサージ、圧迫止血、採血、導尿、創部消毒、で修得度が高かった。徴候として7割以上が経験していた項目は、体重増減、浮腫、発熱、便通異常であった。 【結論】行動目標項目はCCでもほぼ達成できた。経験目標についてはローテイトしない診療科の身体診察、臨床検査で修得率が低くなった。これはCCでどの診療科を必修とするかに関連する。また、基本手技として採血・導尿なども指導医の指導の下施行されており、学生の医行為について法的整備も期待される。習得状況の質の問題については研修と実習では質的な到達度は当然異なり、今後は質についての研究が必要である。
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