2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17590453
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
福本 陽平 山口大学, 大学院医学系研究科, 教授 (90136193)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村上 不二夫 山口大学, 医学部附属病院, 助教授 (10253155)
小早川 節 山口大学, 医学部附属病院, 助手 (40363105)
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Keywords | 臨床パフォーマンス / 臨床能力 / コミュニケーション / 模擬患者 |
Research Abstract |
医師の臨床パフォーマンスに対する評価法を検討するために、平成17年度の研究では、仮想症例モデルにより、1)病態の正確な把握、2)診断の妥当性、3)診療方針の立案能力、4)臨床推論の能力など、診療プロセスに関する能力評価を検討し、仮想モデルに対する書面調査による評価が可能であることを見いだした。平成18年度はさらに、5)コミュニケーション能力、6)患者教育能力、7)患者の心理社会的問題への対応能力、8)省察的実践能力など、より深い臨床能力の評価法を検討した。そこで、今度は模擬患者さんよりも、本物の患者さんからのアセスメントが有効であると考え、その評価法の考案をめざした。すなわち、実際の内科診療の現場で初診患者本人からの聞き取り調査により評価した。そこで、この調査での評価項目について検討したが、予備調査を行い、a)自らのプロブレムが充分受け入れられたか、b)行われた診療行為に丁寧さと敬意が感じられたか、c)診断の内容が解りやすく伝えられ信頼することができたかの3項目が再現性、信頼性、妥当性の点で有用であった。そこで、本アセスメントを理解している第三者が、患者さんと対面してa)〜c)についてrating scaleを用いて評価した(1.良くない。2.あまり良くない、3.かなり良い、4.とても良い)。この研究は山口大学附属病院の総合内科で行われ、無作為に了解の得られた患者さんに対して実施した。その結果、77名の患者さんによる医師Aのパフォーマンスの評価は、項目a), b),c)で、4が約60%、3が約40%、2は0%、1は0%であった。また、患者からのグローバル・コメントもこれを裏付けた。この度の研究から、第三者による患者からの面接調査により医師のパフォーマンス・アセスメントを行うことが可能となった。
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Research Products
(4 results)