2005 Fiscal Year Annual Research Report
新医師臨床研修制度のもとでの地域保健研修プログラムの開発と評価に関する研究
Project/Area Number |
17590457
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Prefectural University of Hiroshima |
Principal Investigator |
安武 繁 県立広島大学, 保健福祉学部, 教授 (70382380)
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Keywords | 医師臨床研修 / 地域保健 / 保健所 |
Research Abstract |
広島県内の保健所設置市および県型保健所における地域保健分野の医師臨床研修プログラムを調査し、保健所設置市と県型保健所における研修内容を比較検討した。 1 健康危機管理: 保健所設置市、県型保健所の研修プログラムのいずれも最重要視した内容は、行政機関としての保健所の存在意義を理解することであった。最も重視された項目は、結核・感染症対策などの健康危機管理であり、臨床医から届け出を受けての保健所における集団を対象とした対応である。通常ではこれまでの事案の対応経験を図上演習として提供していた。 2 病院以外の社会資源の認識: 病院では臨床医は患者の治療を担当しているが、患者が地域で在宅生活をしていくためには、病院医療と地域保健福祉の連携が必須である。この地域保健研修の場で、病院治療以外の社会資源の存在意義、患者の在宅生活を支える保健福祉サービス体系やネットワークシステム、病院医療の限界などについて知ることを保健所設置市、県型保健所のいずれも重点に置いていた。 3 今後の研究課題: 地域保健研修の目的を達成するための研修プログラムの開発として,「市町村の社会資源の分析による特性把握」、「ヘルスプロモーションと住民参画の理解」などを今後の研究課題としたい。平成18年度以降は、平成17年度の広島県内の調査結果と検討課題を受け、全国の先駆的事例の調査を行い、臨床研修医師にとって実りの多い研修プログラム提供のあり方を研究する。
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