2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17590464
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Research Institution | Fukuoka Dental College |
Principal Investigator |
堺 孝明 福岡歯科大学, 歯学部, 助教授 (90389411)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
朔 啓二郎 福岡大学, 医学部・循環器, 教授 (40183371)
信友 浩一 九州大学, 大学院・医療システム学教室, 教授 (90037424)
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Keywords | Disease Management / 保健医療支出 / A System of Health Accounts / 機能別 / 供給主体別 / 財源別 |
Research Abstract |
1.研究目的を達成するための研究計画・方法 ここで提唱する疾患マネジメント(Disease Management : DM)という概念は、特定の疾患に対して患者教育、モニタリングを強化し、疾患の重症度を抑える総合的疾患管理方式である。先行投資することで、その疾患にかかる医療費を抑制し、さらに生活の質を向上させうると考える。 (1)保健医療支出推計を、A System of Health Accounts(SHA)にて推計した。SHAとは、経済協力開発機構(OECD)が定義した保健医療支出推計の国際基準であり、保健医療支出の範囲として包括的な枠組みを提供するとともに、細目も定義を明確にすることで国際比較可能性を高めている。また、これにより、対象範囲に整合性が保たれ、また、機能別、供給主体別、財源別分類の3次元分類を柱とし、これらのマトリックスでの推計を行うことで、政策利用性も高めている。 (2)機能別分類×供給主体別分類、供給主体別分類×財源別分類、機能別分類×財源別分類を作成した。 これにより、各機能がどの供給体制により提供されているか、あるいは、各機能がどの財源からまかなわれているか等について、情報が得られた。 これらの方法により、SHAに準拠した保健医療支出を推計し、また継続的に行うことで、次年度のOrdered Probitモデル情報源として整理することを可能にした。 本研究により、わが国の医療推計プロセスの精緻化が図られた。但し、2004年度以降の推計においては、医療費の範囲や推計手法の見直しが必要となると考えられた。介護保険がカバーしている範囲の中にはSHAの概念では保健医療支出に加えるべき部分もあり、どこまでを保健医療サービスとして捉え保健医療支出に計上するか今後の検討課題と考えられた。
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