2005 Fiscal Year Annual Research Report
中高年就労者における2型糖尿病の合併症発症における自然経過に関する研究
Project/Area Number |
17590523
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
佐藤 恭子 大阪市立大学, 大学院・医学研究科, 助手 (00381989)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
圓藤 吟史 大阪市立大学, 大学院・医学研究科, 教授 (20160393)
林 朝茂 大阪市立大学, 大学院・医学研究科, 助教授 (10381980)
米田 武 大阪市立大学, 大学院・医学研究科, 非常勤講師
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Keywords | 疫学研究 / 産業医学 / コホート研究 / 糖尿病 / 糖尿病合併症 |
Research Abstract |
1.コホートの立ち上げ、対象とその参加基準: 2000年度以来、我々は、都市部の従業員数3万人の大企業グループにおいて、長期間観察可能な2万名規模のコホートを立ち上げた。今回は、このコホートからNTT西日本グループの従業員で、40歳以上の定期健康診断受診者のうち、空腹時血糖値126mg/dl、以上あるいは糖尿病治療中の従業員を糖尿病罹患者と考え、サブコホートを立ち上げた。さらに2005年12月からは新たに、ヒキタ鳳健診クリニック、鳳総合健診センターにて人間ドックを受診した受診者を対象とするコホートを立ち上げた。その中から上記事項に該当する糖尿病罹患者を対象者としたサブコホートも立ち上げた。 2.検査項目: 2型糖尿病の合併症である細小血管障害に関しては次の項目を検査した。腎症に関しては、尿中蛋白定性検査や尿中微量アルブミン/尿中クレアチニン比の測定を行った。網膜症に関しては、眼底検査をもとに網膜症の有無を調査した。また、血液検査項目に血中C-ペプチド測定を加えた。喫煙、飲酒、運動習慣などを含めた問診をした。 3.データ管理: 2005年度のデータを収集中である。 4.データ解析: 予備的な検討を行う目的で2004年度のデータを解析した。顕性蛋白尿を呈する尿中蛋白定性検査(+)以上の陽性者の割合は糖尿病罹患者以外群では5.8%だが、糖尿病罹患者群では16.6%と高率であった。眼底検査から糖尿病性網膜症と診断された割合は、糖尿病罹患者群の1.7%であり、糖尿病罹患者群のHbA_<lc>値は6.7±1.2%であった。
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