2006 Fiscal Year Annual Research Report
中高年就労者における2型糖尿病の合併症発症における自然経過に関する研究
Project/Area Number |
17590523
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
佐藤 恭子 大阪市立大学, 大学院医学研究科, 助手 (00381989)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
圓藤 吟史 大阪市立大学, 大学院医学研究科, 教授 (20160393)
林 朝茂 大阪市立大学, 大学院医学研究科, 助教授 (10381980)
米田 武 大阪市立大学, 大学院医学研究科, 非常勤講師 (90445023)
疋田 米造 大阪市立大学, 大学院医学研究科, 非常勤講師 (50420724)
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Keywords | 疫学研究 / 産業医学 / コホート研究 / 糖尿病 / 糖尿病合併症 |
Research Abstract |
1.コホートの立ち上げ、対象とその参加基準: 平成17年度に引き続き、NTT西日本グループの従業員で、40歳以上の定期健康診断受診者のうち、空腹時血糖値126mg/dl以上あるいは糖尿病治療中の従業員を糖尿病罹患者と考え、登録を続けた。また、ヒキタ鳳総合健診センターにて人間ドックを受診した受診者を対象とするコホートの中から上記事項に該当する糖尿病罹患者を対象者として登録を続けた。 2.検査項目: 2型糖尿病の合併症である細小血管障害に関しては次の項目を検査した。腎症に関しては、尿中蛋白定性検査や尿中微量アルブミン/尿中クレアチニン比の測定を行った。網膜症に関しては、眼底検査をもとに網膜症の有無を調査した。喫煙、飲酒、運動習慣などを含めた問診をした。 3.データ解析: 顕性蛋白尿を呈する尿中蛋白定性検査(+)以上の陽性者の割合は非糖尿病群では7.3%だが、糖尿病群では23,0%と高率であった。尿中微量アルブミン/尿中クレアチニン比を測定した健康診断受診者中、微量アルブミン尿は非糖尿病群では7.0%、糖尿病群では23.3%に認められ、糖尿病群では高率であった。4年間の前向きコホート研究から、40歳以上の男性の糖尿病群において蛋白尿の発症の危険因子を検討した。年齢を補正項目とし、多重ロジスティック回帰分析を行ったところ、BMI・収縮期血圧・拡張期血圧・白血球数・HbAlc・高血圧症が危険因子と考えられた。 眼底検査から糖尿病性網膜症と診断された割合は、糖尿病罹患者群の3.7%に、眼底出血を含めると13.9%に認められた。眼底出血に対して、年齢、性別を補正項目とし、多重ロジスティック回帰分析を行ったところ、空腹時血糖、HbAlcが高値であるほどオッズ比は高くなった。
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