2006 Fiscal Year Annual Research Report
開発途上国のアルツハイマー病及び生活習慣病の現状とその発症メカニズムを解明する
Project/Area Number |
17590530
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Research Institution | Foundation for Biomedical Research and Innovation |
Principal Investigator |
翠川 薫 (財)先端医療振興財団, 脳疾患マーカー研究グループ, 客員研究員 (20393366)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松本 明 財団法人先端医療振興財団, 脳疾患マーカー研究グループ, グループリーダー (80181759)
翠川 裕 鈴鹿医療科学大学, 保健衛生学部, 助教授 (10209819)
中村 哲 国立国際医療センター研究所, 適正技術開発移転研究部, 室長 (40207874)
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Keywords | 国際研究者交流 / ラオス / アルツハイマー / 生活習慣病 |
Research Abstract |
先進国で深刻な問題となっている痴呆症を始めとする様々な生活習慣病の解明のために、その現状がまだ明らかとなっていない開発途上国における調査研究を行い発症メカニズムを解明する事を本研究の目的としている。開発途上国であるラオスは近年、経済発展が進む中で糖尿病、アルコール中毒、高血圧等の生活習慣病が増加する傾向にあることが、本研究の調査により明らかになってきた。18年度は昨年に引き続きラオスの統計局と国立マホソート病院の協力を得て、病院の患者数と疾病を調査し、ラオスにおける有病率の現状を把握した。18年度の疾患上位は、下痢症、高血圧、急性盲腸炎、肺炎、頭蓋内損傷に続きデング熱やチフスなどの感染症が依然として多い。コレラの大流行は見られなかったが、感染症は途上国において深刻な問題である。しかし下位ではあるが、糖尿病などの生活習慣病、アルコール中毒の患者も増加してきている。また本年度はマホソート病院精神科の協力を得て、認知症患者のスクリーニングとして長谷川式スケールのラオスにおける有効性確認を行い、病院での導入を行った。精神科医師により、内科における認知症患者での有効性を確認した。また昨年に引き続き山岳民族において、インフォームドコンセントを得られた健常人から、血液採取を行ないアルツハイマーの危険因子であるAPOE遺伝子解析を行った。APOEε4擬陽性が1名見られたため、今後再確認と追跡調査を行う。
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