2007 Fiscal Year Annual Research Report
骨折をアウトカムとして行う骨粗鬆症の遺伝および環境リスク要因の解明
Project/Area Number |
17590537
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
中村 和利 Niigata University, 医歯学系, 准教授 (70207869)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山本 正治 新潟大学, 医歯学系, 教授 (40018693)
土屋 康雄 新潟大学, 医歯学系, 助教 (60334679)
斎藤 トシ子 新潟医療福祉大学, 健康科学部, 教授 (40339958)
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Keywords | 骨折 / 骨粗鬆症 / 遺伝子多型 / 環境要因 / 骨密度 / コホート研究 |
Research Abstract |
今年度の実施内容は、1)村松調査研究参加者のフォローアップを行い、4年後の骨折発生に関連する情報を得たこと、2)骨折の病態生理解明のため、体幹部位骨密度低下に関する遺伝・環境要因解明のコホート研究(横越調査研究)ベースライン調査を完了し、成果を公表したこと、3)対象者より提供された血液検体のビタミンD受容体遺伝子多型解析を行ったことであった。骨折の追跡調査については、平成17年度の定期健診会場において、調査対象者の問診を行い、健康状態、骨折部位、時期、程度について聞き取った。健診に参加しない対象者には、郵送を併用し情報を得た。その結果、9件の骨折が確認された。4年間の全骨折の発生率は51/757、管状骨骨折の発生率は21/757、脊椎症候性骨折の発生率は8/757であった。骨折発生に関連する独立要因を見出すため、多重ロジスティック回帰分析を行なった。まず、骨折発生を予測する有意な変数のみを見出すため、すべての変数を予測変数としてモデルに含めステップワイズ法を行なった。全骨折をアウトカムとした場合、有意な独立変数として血中25ハイドロキシビタミンD濃度、血中インタクト副甲状腺ホルモン濃度、中等度の運動の有無が選択された。同様に、管状骨骨折がアウトカムの場合の独立変数は骨密度、血中25ハイドロキシビタミンD濃度、血中オステオカルシン濃度、血中アルブミン濃度が、脊椎骨折がアウトカムの場合は血中25ハイドロキシビタミンD濃度および血中インタクト副甲状腺ホルモン濃度が選択された。骨折を予測する共通の要因として、血中のビタミンD濃度の重要性が明らかとなった。
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Research Products
(2 results)