2006 Fiscal Year Annual Research Report
介護保険制度と要介護認定における介護モデルの構関に関する研究
Project/Area Number |
17590552
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Research Institution | Prefectural University of Hiroshima |
Principal Investigator |
住居 広士 県立広島大学, 保健福祉学部, 教授 (30249528)
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Keywords | 介護保険 / 要介護保険 / 介護モデル / 総合介護度 |
Research Abstract |
介護サービスの標準化と専門性により,要介護者等における介護サービス状況を総合的に示す「総合介護度(Total Kaigo Index)」の開発と研究が求められている。介護モデルの構築のために質的介護サービス評価基準となる介護度を確立することが必須である。総合介護度を,要介護者等と介護サービス提供者との介護サービスの相互関係における 1)関わり度(Involvement) 2)困難度(Difficulty) 3)必要度(Necessity)の3つの質的介護サービス評価により数量化して介護度を策定した。要介護者等に対して,介護サービス提供者が 1)どのように関わっているのか(関わり度) 2)どのように困難があるのか(困難度) 3)どのように必要であるのか(必要度)という視点に立って質的介護評価をした。日常生活介護サービスに関する調査における介護サービス業務分析の結果から,介護モデルを設定するため,7つの基本的介護サービス業務として,(1)生命(Life Care)(2)生活(Living Care)(3)ケアマネジメント(Care Management)(4)医療(Medical Care)(5)終末期(Terminal Care)(6)在宅(Home Care)(7)家族(Family Care)に基づき80介護サービス業務内容を規定した。それらの介護サービス業務に関して介護サービスの標準化と専門性を調査研究を重ねて,介護モデルによる介護サービス支援の質的介護評価となる「総合介護度(Total Kaigo Index)」を創設した。新たな介護システムの構築を目指した介護保険制度では,介護サービスのケアマネジメント・ケアプランが策定されているが,その介護サービス認定調査票の高齢者ケアアセスメントの項目とその心身の問題領域だけに対応するのではなく,総合介護度による総合的指標で,介護サービスの標準化と専門性などに応じて介護計画を策定すべきである。総合介護度は,保健医療福祉の連携と統合に対応した要介護者等の効率的なケアマネジメントとケアプラン策定による新介護システムの基本的構築に必須である。総合介護度は,保健医療福祉システムにおける介護サービスの質的向上と効率化ためにも,是非とも必要な指標である。21世紀の少子長寿社会を展望して,新しい介護システムの構築には,まず総合介護度(Total Kaigo Index)を設定することが必須である。
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Research Products
(12 results)