2005 Fiscal Year Annual Research Report
研修医による医療事故防止のための職場環境改善チェックリスト作成に関する研究
Project/Area Number |
17590555
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Tokyo Medical University |
Principal Investigator |
下光 輝一 東京医科大学, 医学部, 教授 (90206243)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山科 章 東京医科大学, 医学部, 教授 (60317831)
平山 陽示 東京医科大学, 医学部, 講師 (30246285)
小田切 優子 東京医科大学, 医学部, 講師 (90276907)
大谷 由美子 東京医科大学, 医学部, 講師 (00074724)
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Keywords | 医療事故 / 研修医 / 職場環境改善 / 指導医 / ストレス / アクシデント / インシデント |
Research Abstract |
近年、医療現場における事故防止対策が喫緊の課題となっているが、医療事故の多くは知識不足や思い込みによる過誤という報告もあり、とりわけ医療行為に未熟な研修医は医療事故のハイリスク群とされている。一方、研修医自身の心身の疲労やストレスが医療事故につながるケースも報告されており、研修医を対象とした適切なストレス対策を行う必要があると考えられる。そこで本研究の初年度は、東京医科大学で卒後臨床研修の指導を行っている指導医を対象としたグループ討議を実施し、参加した指導医がこれまで関わった中で研修医が実際におこしたアクシデントやインシデント、あるいはアクシデントやインシデントに発展しそうと思われた状況等について、フリーディスカッションを行った。その結果、手技に関する問題、研修医が行う処方等の問題、研修医の勤務状況について、研修医のコミュニケーションスキルについて、研修医の行う医療の現状についての問題点等が指摘され、現場での状況や課題について情報収集し、把握することができた。さらに、新人看護師等の医療職を含む様々な職種を対象にした既存のストレス調査票についてレビューし、本グループ討議で挙げられた問題点とあわせて検討し、研修医ストレス調査票案を作成した。 また、次年度に指導医を対象に実施予定の調査票案を作成した。これには、努力・報酬不均衡モデル調査票やソーシャルサポート等に関する調査票、グループ討議において指摘された事項、院内で使用している「医療安全管理のガイドライン」および「インシデント・アクシデントレポート」の書式を参考に作成され、主に指導医が指摘する研修医が起こしやすいヒヤリ・ハットやその状況、背景にあると考えられる原因および研修医と指導医やコメディカルスタッフとの関わりに関するものが含まれた。この調査票を数人の指導医を対象に実施し、質問項目の整備を行い、指導医ストレス調査票案を完成させた。
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