2005 Fiscal Year Annual Research Report
ABO式血液型遺伝子上流域に認められた新たな転写の解析とその役割の検討
Project/Area Number |
17590575
|
Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
畑 由紀子 富山大学, 医学部, 教務職員 (30311674)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
滝澤 久夫 富山大学, 医学部, 教授 (90171579)
小湊 慶彦 群馬大学, 大学院・医学系研究科, 助教授 (30205512)
|
Keywords | ABO式血液型遺伝子 / Alu配列 / antisense遺伝子 |
Research Abstract |
新たに見つかったABO式血液型遺伝子上流域の転写産物について、 1.ABO遺伝子に対する転写の方向を決定するために、strand-specific RT-PCRを行った。Reverse transcription(RT)反応にはABO遺伝子特異的なforward primerあるいはreverse primerを用いた。作製したcDNAを用いたPCRの結果、新たなABO式血液型遺伝子上流域の転写産物はABO遺伝子に対する反対鎖からの転写によるものであることが判明した。 2.転写開始点を検索するために、RT-PCR及び5'-RACEを行った。まず5'-endを推定するために様々な位置のprimer pairを用いて、strand-specific RT-PCRを行った。およその位置が推定されたのでさらに5'-RACEを行った。その結果3箇所の転写開始点が認められ、いずれもABO遺伝子のイントロン1内に存在していた。これは先のRT-PCRの結果に矛盾していない。このABO遺伝子に対するantisense遺伝子をOBA遺伝子と名付けた。OBA遺伝子からの転写は、ABO遺伝子のintron 1内からABO遺伝子とは逆向きに始まりexon 1、exon 1aに及び、転写産物の長さは約1.9kbであることが明らかとなった。 3.OBA遺伝子について、様々な培養細胞における発現を調べるためにstrand-specific RT-PCRを行った。その結果、ABO遺伝子の発現と一致して発現していた。
|