2007 Fiscal Year Annual Research Report
禁煙後に生じる体重増加メカニズムの解析-消化管機能、食欲関連ホルモンからのアプローチ
Project/Area Number |
17590597
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
竹島 史直 Nagasaki University, 大学病院医歯薬学総合研究科, 准教授 (70284693)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
水田 陽平 長崎大学, 医学部・歯学部附属病院, 准教授 (40274641)
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Keywords | 禁煙 / 体重増加 / 消化管運動 / 疾病予防 / グレリン / レプチン |
Research Abstract |
研究実績 (1)53症例から同意取得後に登録が得られた。ニコチネルTTSおよびカウンセリングによる禁煙支援を2ケ月間行った。 (2)禁煙支援により31例が2ヶ月間の禁煙治療を完遂し、うち22例が禁煙治療終了2ヶ月後も禁煙を継続し、解析に用いられた。 (3)体重増加率は、禁煙開始時と比較し、禁煙治療終了時3.92±0.02%、禁煙治療終了2ヶ月後5.09±0.03%であり、禁煙後に有意に増加した。(n=22、いずれもp<0.001) (4)^<13>C測定による胃排出能は、Tmax値において禁煙前では1.05±0.32hであったが、禁煙治療終了時では0.72±0.64hと有意に禁煙後に短縮された(n=22、p<0.01)。しかし、禁煙治療終了2ヶ月後では1.28±1.69hと延長され、禁煙後の胃排出能充進は、一過性であった。胃排出能の一時的な亢進が、禁煙後の一時的な体重増加に関与する可能性がある。 (5)食欲に関連するホルモンの検討では、食欲抑制に働くレプチンの有意な増加が認められた(禁煙前3.96±3.78ng/ml、禁煙治療終了時5.13±3.78ng/ml、禁煙治療終了2ヶ月後5.90±4.68、n=22,2ヶ月後においてp<0.05)。食欲亢進に働くグレリンは有意な変化は認められなかった(禁煙前11.29±8.39ng/ml、禁煙治療終了時11.57±9.17ng/ml、禁煙治療終了2ヶ月後9.79±5.25、n=22)。レプチンの増加は体重増加に伴う二次的な増加の可能性がある。
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Research Products
(1 results)