2005 Fiscal Year Annual Research Report
腸内細菌フローラ由来菌体成分に対する新しい生体側受容体の単離
Project/Area Number |
17590623
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
宮田 達也 東京医科歯科大学, 医学部附属病院, 助手 (50262192)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡辺 守 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (10175127)
大岡 真也 東京医科歯科大学, 医学部附属病院, 助手 (90361691)
半田 宏 東京工業大学, 大学院生命理工学研究科, 教授 (80107432)
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Keywords | 炎症性腸疾患 / 腸内細菌 / ペプチド / ミラクルビーズ / マウス慢性大腸炎モデル |
Research Abstract |
本研究は腸管粘膜免疫において申請者らの研究組織が独自に見いだしたIL-7/IL-7レセプターを介した免疫調節機構や新しい腸管免疫抑制機構の詳細を追及することによって、腸管感染症発症機構、腸内細菌菌体成分・ペプチドに対する受容体、腸内細菌抑制の分子機構などを明らかにすることを目的とした。 (1)腸内細菌抗原・ペプチドに対応する生体受容体の単離および受容体多型についての解析 腸内細菌抗原物質の一次構造に基づいて合成したアミノ酸20-30残基からなるペプチドの合成し超微少ビーズ担体「ミラクルビーズ」に個々のペプチドを固定化し、これらに対するヒト腸管上皮細胞株に発現する生体受容体を複数単離した。 (2)腸内細菌ペプチドによる腸管粘膜及び全身性免疫の賦活機構解明とその応用技術開発 生体内受容体の単離に成功した腸内細菌ペプチドの免疫学的活性について、増殖活性、サイトカイン産生能、細胞内シグナル機構について、上皮細胞、粘膜内マクロファージ、リンパ球を用いて解析中である。 (3)炎症性腸疾患モデルマウスの病態を抑制する腸内細菌ペプチドの追究 上記(1)で同定したペプチドを正常マウスに投与しても副作用発現は認めなかった。 一方、DSS急性大腸炎、慢性大腸炎、CD4+CD45RBhigh T細胞移入SCID大腸炎への投与を行ったが、現在までのところ明らかな治療薬候補となるペプチドの同定までには到っていない。したがって、現在、重合リポゾームを担体としてペプチドを腸粘膜にターゲティングするように設計された経口免疫寛容誘導物質投与システムの開発中である。
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Research Products
(5 results)