2005 Fiscal Year Annual Research Report
B型肝炎ウィルスX蛋白による抗原提示抑制機構からみたB型肝炎慢性化機序の解明
Project/Area Number |
17590631
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
村田 一素 三重大学, 医学部附属病院, 助手 (40345971)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
白木 克哉 三重大学, 医学部附属病院, 講師 (90263003)
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Keywords | proteasome / HBX蛋白 / ワクシニアウィルス / アデノウィルス / CTL assay |
Research Abstract |
(1)BALB/c mouseのsyngenic cell line Renca細胞にHBX蛋白を表現するウィルス(adeno-HBXおよびHBX knockoutのadeno-HBVX0を感染させ、HBX蛋白の発現をwestern blotにて確認した。(HBX蛋白はadeno-HBXで発現しadeno-HBX0で発現はなかった。) (2)Adeno-HBXおよびadeno-HBX0をRenca細胞にM.O.I.=0.5で感染させ2日後にMHC Class I(H-2^d)の発現をFlow cytometerにて測定した。adeno-HBX感染細胞においてMHC Class Iの発現はadeno-HBX0感染細胞に比し低下していた。既報告にてHBX蛋白がProteasome機能障害を起こすことが確認されているため、この結果よりHBX蛋白がproteasome機能障害を介しMHC class I発現を抑制したものと考えられた。 (3)BALB/cマウスにadeno-LacZを2週間毎2回腹腔内投与にて感染させた後、脾臓よりリンパ球を摘出する。摘出したリンパ球はさらにex vivoにてadeno-LacZを感染させた後、Adeno-HBXまたはHBX0を感染させたRenca細胞を標的細胞とし(共通抗原:adeno蛋白)細胞障害活性測定(CTL)(chromium releasing assay)を施行したところadeno-HBX感染標的細胞ではadeno-HBX0感染標的細胞に比較してCTL活性は抑制されていた。 (4)vvHBXまたはvvLacZをマウスに上記と同様に腹腔内投与した後、1週間ex vivoにてvvHBXまたはvvLacZとともにそれぞれ培養しWR感染標的細胞に対する細胞障害活性を測定した。現在、これらの確認実験および定量化のためサイトカインの測定etcを施行している。
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