2006 Fiscal Year Annual Research Report
遺伝子導入骨髄幹細胞移植を用いた新たな炎症性腸疾患治療法開発の基礎検討
Project/Area Number |
17590633
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Research Institution | Shiga University of Medical Science |
Principal Investigator |
藤山 佳秀 滋賀医科大学, 医学部, 教授 (70111896)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安藤 朗 滋賀医科大学, 医学部, 講師 (90252395)
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Keywords | 筋繊維芽細胞 / サイトカイン / 骨髄移植 |
Research Abstract |
腸管粘膜の再生において重要な役割を果たしている間質系細胞の一つ筋線維芽細胞に着目し、骨髄幹細胞由来の腸管筋線維芽細胞の存在を証明することを目指した。動物モデル骨髄移植の系を用いて、骨髄幹細胞に粘膜再生誘導因子遺伝子を導入し腸管局所における粘膜再生機転での骨髄幹細胞の役割を明らかにすることを試みた。骨髄由来多能性幹細胞が大腸筋線維芽細胞に分化することを証明するために、まず、マウスの骨髄移植の実験系を立ち上げる。Male C57B1/6マウスの大腿骨より骨髄細胞を得、これを放射線全身照射したFemaleマウスに尾静脈より移植した。移植する骨髄は、CD34陽性細胞をFACSにてcell sorterにて濃縮したうえで移植した。骨髄の定着は、脾臓実質および骨髄細胞の軟寒天培養系におけるコロニー形成能と末梢血中の白血球の上昇で確認した。このマウス移植系において、骨髄が定着したと確認できた後、経時的にマウスを屠殺して組織学的検討を加えた。この系での骨髄細胞由来の筋線維芽細胞の証明は性染色体のY染色体をin situ hybridization法にて検索する。さらに、筋線維芽細胞マーカーとしてα-smooth muscle actin (αSMA)を免疫染色してY染色体との2重染色にて判定する。さらに、GFP(緑色蛍光蛋白)トランスジェニックマウスの骨髄細胞を移植して、腸管組織におけるαSMA陽性細胞を同定することにより、骨髄細胞由来筋線維芽細胞の定着が同定できるものと考えられる。
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