2005 Fiscal Year Annual Research Report
クロマチン制御をターゲットにした炎症性腸疾患のエピジェネティック治療の開発
Project/Area Number |
17590661
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Research Institution | Sapporo Medical University |
Principal Investigator |
有村 佳昭 札幌医科大学, 医学部, 講師 (80305218)
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Keywords | メチル化阻害剤 / 脱アセチル化阻害剤 / エピジェネティックス / マウス実験腸炎 |
Research Abstract |
1.マウス実験腸炎における治療効果の検討 メチル化阻害剤(Aza-dC),脱アセチル化阻害剤(FK228)単独あるいは併用投与によるマウスDSS腸炎に対する治療効果を評価した.Balb/cマウスに5%DSSを自由飲水させ,腸炎を惹起させた.メチル化阻害剤(Aza-dC)単独投与群,脱アセチル化阻害剤(FK228)単独投与群,両者の併用投与群,コントロール群の4群に分けて予防および治療効果の有無を検討した.その結果,Aza-dC単独投与群でむしろ腸炎が悪化する傾向を認めたが,その他の群では統計学的に有意差を認めなかった.次にマウスTNBS腸炎で同様に検討したが,やはりこれらの薬剤の予防および治療効果は認められなかった.現在,CD45RB^<high> T-cell移入モデルを用いて検討中である. 2.in vivoにおけるメチル化阻害剤および脱アセチル化阻害剤の抗炎症作用機序の解析 マウス腸組織を用いた各種サイトカインプロファイルを検討し.さらに抗アセチル化ヒストン(H3,H4など)抗体を用いたウエスタンブロット法などによって,これらの薬剤の抗炎症作用とクロマチンのアセチル化の状態の関係を解明する予定である. 3.実験腸炎におけるエピジェネティクス異常の検討 薬剤投与による遺伝子発現変化をcDNAアレイによって網羅的に解析し,主にそのサイレンシングが解除され発現が亢進する候補遺伝子のプロモーター領域のクロマチンリモデリング状態をチェックする予定である.
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Research Products
(2 results)