2005 Fiscal Year Annual Research Report
過敏性腸症候群における腸管神経ペプチドホルモン系の動き-大腸粘膜細菌の役割
Project/Area Number |
17590679
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
大草 敏史 順天堂大学, 医学部, 講師 (50160445)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
北條 麻理子 順天堂大学, 医学部, 助手 (60372934)
永原 章仁 順天堂大学, 医学部, 講師 (00266040)
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Keywords | 樹状細胞 / CRF / 粘膜細胞 / 過敏性腸症候群 / B.vulgatus |
Research Abstract |
Corticotropin reliasing factor(CRF)は末梢のリンパ球やマクロファージから分泌されることが既に報告されているが、腸管粘膜の樹状細胞からCRFが分泌されているかどうかは今までに検討されていない。樹状細胞は細菌などの外的刺激を認識して腸管免疫を発動する重要な細胞であり、リンパ球やマクロファージよりも早期に外的刺激に対して反応する。従って樹状細胞は他の免疫担当細胞より粘膜細菌の刺激も受け易いと考えられる。そこでまず樹状細胞に注目をして、樹状細胞がCRFの分泌細胞であるか、粘膜細菌の刺激によってCRFの合成分泌が促進されるかを検討した。その結果マウスの樹状細胞株と粘膜細菌標準株を共培養して、CRFをELISA法で検出したところ、樹状細胞のみのコントロールでCRFの分泌が確認されるとともに、CRFの分泌を促進する粘膜細菌(B.vulgatus)があることが発見された。本結果は平成18年4月の第92回消化器病学会総会(小倉)と、5月のアメリカ消化器病週間DDW2006(ロス・アンゼルス)で発表する予定である。なお本結果を確認するために、現在Western blot法によるCRFの検出とRT-PCRによるCRFのmRNAの検出も施行している。
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