2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17590684
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Research Institution | Tokyo Women's Medical University |
Principal Investigator |
徳重 克年 東京女子医科大学, 医学部, 講師 (60188729)
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Keywords | SNP / NASH / 劇症肝炎 |
Research Abstract |
我々は、臨床応用を目指した肝疾患のSNP解析をおこなっている。特に今年度は、(1)非アルコール性脂肪肝(NASH)に関しては、adiponectin, TNF-αなどのadipocytokineのSNP解析、その他DMや、他の施設から報告されたNASHとの関連が示唆されているSNPに関して検索した。具体的には、NASHとSimple Steatosis、コントロールの比較、NASH多発家族内での検索をおこなった。その結果、NASHとSimple Steatosisとの間に、TNF-α promoter region-1031,-863のSNPが有意に異なりSimple SteatosisからNASHへのsecond hitとして、SNPの違いによりTNF-αの産生が亢進し、NASHに進展する可能性が示唆された。またadiponectinのSNPに関しては、exon 2 position 45のSNPに関して、NASHの進行例と非進行例で有意に異なった。また、家族内集積例では、各家系により関連が示唆されたSNPは異なり、今後さらに家系を増やすとともに家族内非発症例に関しても検索して、NASHに関連するSNPを明らかにしてゆく予定である。 (2)劇症肝炎に関しては、炎症性サイトカイン(TNF-α,β)、および抑制性サイトカイン(IL-10)、肝再生因子としてHepatocyte Growth Factor (HGF)のSNPに関して検討した。その結果、劇症肝炎で,TNF-β B2/B2およびL-10 promoter region (ATA/ATA)のhaplotypeを持つ群の割合が有意に多かった。HGFのSNPは、HGFの産生に関与したが、劇症肝炎との間には有意な関係は認められなかった。今後、HGFのreceptor (c-Met)に関しても検討してゆく予定である。
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Research Products
(5 results)