2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17590690
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Research Institution | University of Occupational and Environmental Health, Japan |
Principal Investigator |
芳川 一郎 University of Occupational and Environmental Health, Japan, 大学病院, 准教授 (60210655)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
久米 恵一郎 産業医科大学, 医学部, 講師 (20320351)
大槻 眞 産業医科大学, 医学部, 教授 (00030916)
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Keywords | 胃食道逆流症 / チューインガム |
Research Abstract |
(目的)重曹250mg含有ガムの食道内pHと食道クリアランスに与える効果をコントロールガムと比較検討する。 (対象)逆流症状を有さない成人男性6名(平均年齢38.8歳,平均BMI21.7kg/m^2) (方法) 1)LESより5cm口側に食道内pHセンサーを留置し,Digitrapper mark IIIを用いてpHを測定、記録した。 2)2種のガム使用前および使用後30分間の食道内pHを測定した。 3)食道内に0.1N塩酸20mlを投与し,10秒間隔で嚥下運動を行い,食道内pHが4に上昇するまでの時間を食道クリアランス(秒)とし,ガムなし,重曹250mg含有ガム,コントロールガムで測定した。 (結果)1)[table] 0-25分の各5分間の平均pHおよび0-30分の平均pHは,コントロールガムと比較して,有意に重曹含有ガムで高かった。 2)食道クリアランスは,ガムなし80秒,重曹250mg含有ガム30秒,コントロールガム44秒であった。重曹含有ガムの食道クリアランスに要する時間は,ガムなしおよびコントロールガムに比し有意に短縮された。 (結論) 1)重曹含有ガムは食道内pHを有意に上昇させた。 2)重曹含有ガムは食道クリアランス能を有意に上昇させ,食道下部の酸暴露時間をガムなしと比較して62%,コントロールガムと比較して31%短縮させた。 3)以上より,重曹含有ガムは胃食道逆流症の治療オプションの一つになり得ると考えられた。
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