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2006 Fiscal Year Annual Research Report

食塩による血管障害の分子機構に関する研究

Research Project

Project/Area Number 17590709
Research InstitutionThe University of Tokyo

Principal Investigator

鈴木 越  東京大学, 医学部附属病院, 助手 (40313134)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 平田 恭信  東京大学, 医学部附属病院, 助教授 (70167609)
Keywords動脈硬化 / シグナル伝達 / 食塩
Research Abstract

高血圧は心血管疾患の主要な危険因子であることはよく知られている。高血圧患者の3割から4割はいわゆる食塩感受性高血圧であり、食塩の負荷により血圧が上昇する。食塩過剰摂取はもちろん血圧の上昇を介して心血管疾患の危険を増加させるが、一方で心肥大、血管の線維化など血圧の上昇を必ずしも介さない食塩過剰摂取の悪影響が知られている。しかしながら、その機序は不明の点が多い。本研究は食塩負荷により血管障害が進行する機序を、特に食塩負荷により活性化されるcalcineurinの役割に注目して検討した。
1.食塩負荷による血管calcineurin活性め変化に関する検討
食塩の血圧上昇と独立した血管障害促進作用を検討するため、Dah1食塩感受性(DSS)ラットとその対照のDahl食塩抵抗性(DSR)ラットに食塩負荷した際の胸部大動脈のcalcineurin活性を測定したところDSRラットでは食塩負荷により血圧は上昇しなかったがcalcineurin活性は有意に増加した。
2.食塩負荷時の血管新生内膜形成におけるcalcineurinの役割に関する検討
食塩負荷により新生内膜形成が促進されるかどうか、またそれがcalcineurin活性亢進に依存するかどうかを明らかにするために、calcineurinのdominant negative mutantを発現するアデノウイルス(AdCalA92QΔC)を作成した。DSS、DSRラットに食塩負荷した後にこのウイルスを大腿動脈ワイヤー傷害時に感染させ、新生内膜形成に対するウイルス感染の効果を検討したところ、DSRラットでは食塩賃荷により血圧は上昇しないにもかかわらず新生内膜形成は有意に増強し、AdCalA92QΔC感染により新生内膜形成は有意に抑制された。従って食塩による血管障害にcalcineurinが関与していることが示唆された。

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Published: 2008-05-08   Modified: 2016-04-21  

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