2005 Fiscal Year Annual Research Report
病態心における心筋イオンチャネルリモデリング発生の細胞内シグナル機構
Project/Area Number |
17590720
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
安井 健二 名古屋大学, 環境医学研究所, 教授 (70283471)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
児玉 逸雄 名古屋大学, 環境医学研究所, 教授 (30124720)
李 鍾国 名古屋大学, 環境医学研究所, 助教授 (60303608)
堀場 充 名古屋大学, 環境医学研究所, 助手 (40345913)
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Keywords | T型Ca^<2+>チャネル / 培養心筋 / 心肥大 / アルドステロン / イオンチャネル |
Research Abstract |
(1)平成17年度の実験は、T型Ca^<2+>チャネルの心肥大・心不全などの病態心での関わりを明らかにするため、培養心筋細胞の肥大刺激に対するT型Ca^<2+>チャネルの抑制効果を検討し、Ca^<2+>・calmodulin・NFAT3が重要なシグナル系であることが判明した。マウス培養心筋紬胞にT型Ca^<2+>チャネル・L型Ca^<2+>チャネル阻害薬を添加し、それぞれがcalmodulin・NEAT3系の活性化を抑制し肥大進行を止めること(細胞サイズ・BNP発現)がわかった。 (2)病態心でのイオンチャネルリモデリングの原因として、胎児型イオンチャネル遺伝子の再発現が注目されている。私たちはL型Ca^<2+>チャネルの発達による分子生物学的・電気生理学的変化を調べた。マウス心室筋のL型Ca^<2+>チャネルは胎生期においてCav1.3が主体であり発達期に伴いCav1.2にサブタイプの変化が起こることを証明し、L型Ca^<2+>チャネルの活性化曲線も左から右にシフトすることが判明した。 (3)また心肥大から心不全への病態心の進行にT型Ca^<2+>チャネルが関わっていると仮説を立て、Dahl食塩感受性高血圧ラットを用いて実験を進めている。初期の実験ではT型Ca^<2+>チャネルの投与が、そのモデルの心不全期での死亡を抑制していることが判明した。詳細な検討を予定している。 (4)アルドステロンは病態心において増加するホルモンである。アルドステロンのラット培養心筋細胞の電気生理学的特性への影響について調べ、自発収縮促進効果のあることがわかり、そのメカニズムについて検討している。
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Research Products
(5 results)