2006 Fiscal Year Annual Research Report
BMK1/ERK5による新たな血管内皮機能制御機構の解明と動脈硬化症治療への応用
Project/Area Number |
17590740
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
赤池 雅史 徳島大学, 医学部・歯学部・附属病院, 講師 (90271080)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
東 博之 徳島大学, 大学院ヘルスバイオサイエンス研究部, 助教授 (10241275)
粟飯原 賢一 徳島大学, 大学院ヘルスバイオサイエンス研究部, 助手 (70372711)
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Keywords | BMK1 / ERK5 / 血管内皮機能 / スタチン / KLF2 / 炎症 / 一酸化窒素合成酵素 / 多面的作用 / 動脈硬化 |
Research Abstract |
我々はGa14-DNA結合ドメインとBMK1/ERK5との融合蛋白を発現するベクターを用いたdual-luciferase reporter gene assayによる定量的BMK1/ERK5活性測定システムを開発し,スタチン系薬剤であるpitavastatinが培養血管内皮細胞において濃度依存的にBMK1/ERK5を著明に活性化することを見出した.Atovastatinおよびsimvastatinにも同様のBMK1/ERK5活性化作用が認められたことから,この作用はスタチンのclass effectと考えられる.スタチンによるBMK1/ERK5活性化作用はコレステロール合成経路の中間産物であるGGPPの添加によりほぼ完全に消失した.GGPP生成抑制はRhokinaseの抑制を介して多面的作用を発揮すると考えられてきたが,Rho kinase阻害薬であるY27632にはBMK1/ERK5活性化作用が認められなかったことから,BMK1/ERK5活性化はRho kinase抑制に依存しない新たな血管内皮機能制御機構と考えられる.さらにpitavastatinは内皮型一酸化窒素合成(eNOS)のプロモーター活性を亢進させ,eNOSのmRNAと蛋白発現を増加させたが,BMK1/ERK5のsiRNA導入により,eNOSプロモーター活性亢進作用はほとんど消失した.最近の報告では,血管内皮細胞機能維持に重要であるシェアストレスがBMK1/ERK5活性化を介して転写因子であるKLF2の発現を増加させ,その結果,eNOSプロモーター活性亢進およびeNOS発現増加をきたすことが報告されており,スタチンによるBMK1/ERK5活性化はKLF2を介して血管内皮機能の中で最も重要であるeNOS発現制御に重要な役割を果たしていると考えられる.
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Research Products
(4 results)