2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17590751
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
副島 弘文 熊本大学, 保健センター, 助手 (80332881)
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Keywords | 歯周病菌 / 動揺歯 / 歯槽骨骨吸収 / 歯周ポケット / Dental plaque / 炎症反応 / 抗体価 / 冠動脈病変 |
Research Abstract |
動脈硬化が慢性の血管の炎症性疾患であるという概念が提唱されるに至り、細菌感染が動脈の炎症に深く関与し、虚血性心疾患の発症に関係している可能性が示された。このように一見、無関係と思われる口腔内の疾患である歯周病と冠動脈疾患とは、双方とも高齢者のQOLに大きな影響を及ぼすと言う点においてだけではなく、その原因についても互いに深く関連しあっている可能性がある。本研究は歯周病の原因細菌と冠動脈疾患との関連を明らかにすることを目的として計画された。循環器内科に入院中の患者さんで本研究に協力の得られた104人の患者さんに歯科・口腔外科受診をしていただき歯周病の有無および程度を評価してもらった。動揺歯数、probingによる出血歯数、歯槽骨骨吸収が歯根長の二分の一以上の歯数、dental plaqueの付着歯数、4mm以上の歯周ポケットを有する歯数の残存歯数に対する割合を検討した。その結果75%狭窄以上の冠動脈病変を有する患者において有意に動揺歯数、歯槽骨骨吸収が歯根長の二分の一以上の歯数、4mm以上の歯周ポケットを有する歯数の残存歯数に対する割合が高くなっていた。これらは2006年3月の日本循環器学会で発表予定である。これらの歯周病の指標と冠動脈病変枝数との関連を検討したが有意な傾向は認めなかった。さらに、炎症反応との関連を見るためにC-reactive proteinとの関連を検討したが、有意な傾向を認めなかった。現在、歯周病菌に対する抗体価と前述の歯周病の指標および冠動脈病変との関連について検討しているところである。また、歯周病検診を受けていただいた患者さんの追跡調査を開始したところである。
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Research Products
(4 results)