2005 Fiscal Year Annual Research Report
特発性および膠原病性間質性肺炎における急性増悪特異的自己抗原の解析
Project/Area Number |
17590780
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
黒須 克志 千葉大学, 大学院・医学研究院, 助手 (20291106)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
瀧口 裕一 千葉大学, 医学部附属病院, 講師 (30272321)
巽 浩一郎 千葉大学, 大学院・医学研究院, 助教授 (10207061)
栗山 喬之 千葉大学, 大学院医学研究院, 教授 (20009723)
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Keywords | SEREX法 / 間質性肺炎 / 自己抗体 / 急性増悪 |
Research Abstract |
II型肺胞上皮癌培養株(A549)cDNAライブラリーを用いたSEREX(serological analysis of recombinant cDNA expression libraries)法による抗体スクリーニングにより、特発性間質性肺炎症特異的自己抗原を11種類検出した。これらすべての抗原蛋白をA549培養株のm-RNAを用いたRT-PCR法によって各遺伝子の全体を増幅し、QIA express蛋白質精製システムを用いて6XHisタグ標識自己抗原蛋白を作成した。得られた自己抗原蛋白を用いたNi-NTA HisSorb PlateによるELISA解析を確立した。このELISA法を用いて特発性間質性肺炎および膠原病性間質性肺炎の血清中および気管支肺胞洗浄液中の自己抗体の出現頻度について解析を継続している。現在までに施行した40症例の特発性肺線維症症例の解析では、急性増悪を認めた症例(10症例)において急性増悪を認めない症例(30症例)よりも抗annexin 1抗体、抗phosphoglycerate kinase 1抗体、抗Bax inhibitor 1抗体などの発現が高い傾向が認められた。現在、血清中および気管支肺胞洗浄液中に存在する急性増悪疾患特異的自己抗体について6XHis蛋白および免疫沈降によって培養株から抽出した抗原蛋白によるWestern blot法を用いた解析をさらに継続している。本研究により間質性肺炎急性増悪に特異的な自己抗体の確立が可能と考える。
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