2006 Fiscal Year Annual Research Report
呼吸器感染症の新規治療戦略 -SiRNAを用いた耐性菌を誘導しない遺伝子治療-
Project/Area Number |
17590796
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
柳原 克紀 長崎大学, 医学部・歯学部付属病院, 講師 (40315239)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
河野 茂 長崎大学, 大学院医歯薬学総合研究科, 教授 (80136647)
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Keywords | 呼吸器感染症 / 遺伝子治療 / SiRNA / 病原因子 / 肺炎球菌 / 緑膿菌 / 肺炎球菌 |
Research Abstract |
肺炎球菌の主要な病原因子であるニューモリシンに着目し、定量法ならびに活性値を評価するシステムを確立した。このシステムを用いて、in vitroおよびin vivoの解析を行い、ニューモリシンの肺炎球菌性肺炎における重要性と抑制することによる治療効果を報告した。(Fukuda Y, Yanagihara K, et al. Eur. Respir. J.2006 May;27(5):1020-5)ニューモリシンは、in vitroにおける解析で、siRNAにより抑制された。現在、in vivoにおける検討の準備を進めている。 また、緑膿菌慢性気道感染症モデルを用いた解析で、多くの病原因子を分泌するIII型分泌機構が病態に大きく関与することが示された。この分泌機構を抑制できる抗体で、肺内の過剰な炎症を制御できた。肺胞洗浄液中の炎症細胞数や炎症性サイトカイン値を抗体投与により、抑制できた。(Imamura Y, Yanagihara, K, et.al. Eur. Respir. J.2007,in press)この結果より、III型分泌機構が遺伝子治療の標的になりうることが示された。
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