2005 Fiscal Year Annual Research Report
肺癌発生におけるDNAメチル転移酵素およびmicroRNAの役割
Project/Area Number |
17590803
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
副島 研造 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (30236145)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
猶木 克彦 慶應義塾大学, 医学部, 研究員 (40265806)
川田 一郎 慶應義塾大学, 医学部, 研究員 (00327503)
仲地 一郎 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (60348646)
川村 雅文 慶應義塾大学, 医学部, 講師 (70169770)
江口 圭介 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (90232941)
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Keywords | 肺癌 / メチル化 / DNAメチル転移酵素 / ヒストンメチル転移酵素 / microRNA |
Research Abstract |
1)非小細胞肺癌細胞株および正常ヒト気管支上皮細胞(NHBE)の不死化・癌化モデルでの各ヒトHMTのmRNA発現量を測定した。また各HMTに対するsiRNAを不死化または癌化NHBEに導入し、細胞増殖能と軟寒天培地腫瘍形成法により癌化能を評価した。NHBEに比し、全ての非小細胞癌細胞株で各HMTの発現は亢進しており、不死化・癌化NHBEではH3K4を除く全てのHMTの発現が亢進していた。H3K9のHMTに対するsiRNAは細胞増殖速度・腫瘍形成能を有意に減少させた。H3K27のHMTへのsiRNAは腫瘍形成能を著明に抑制したが、細胞増殖速度は変化させなかった。H3K4のHMTに対するsiRNAはいずれにも影響しなかった。以上から、H3K9・K27のHMT発現の変化は、肺癌の不死化・癌化過程に関与していることが示唆された。現在、ヒストンのメチル化状態を調べるため、各種のメチル化ヒストン抗体でのWestern-blotを行い、また各種HMTの標的遺伝子の検討も行っている。 2)一方、microRNAとDNAメチル化との関連については、癌抑制遺伝子のTSLC1をターゲットとして、TSLC1のプロモーター領域がメチル化されている細胞(癌化NHBE)とされていない細胞(不死化NHBE)を用いて、それぞれの細胞から抽出したmicroRNAと細分化した複数のCpG islandを含むプロモーター領域をprobeとしてhybridizationを行い、RNase protection assay法により、検出されるバンドを比較した。癌化NHBEでのみ検出される20-30bpのバンドが認められたが、微量な検体のためシークエンスの結果が得られていない。そこで現在は、感度を上げるための検討を行うとともに、microRNAに対するmicroarrayを用いて、同様の細胞から網羅的な解析も同時に行っている。
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