2005 Fiscal Year Annual Research Report
再発肺癌のゲフィチニブ/メロキシカム併用の臨床試験とトランスレーショナルリサーチ
Project/Area Number |
17590808
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Kinki University |
Principal Investigator |
佐藤 太郎 近畿大学, 医学部, 講師 (40368303)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中川 和彦 近畿大学, 医学部, 助教授 (40298964)
福岡 正博 近畿大学, 医学部, 教授 (20047202)
田村 研治 近畿大学, 医学部, 講師 (60340783)
津谷 あす香 近畿大学, 医学部附属病院, 助手 (90351600)
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Keywords | ゲフィチニブ / メロキシカム / COX2阻害剤 / 非小細胞肺癌 / EGFR / PGE2 |
Research Abstract |
EGFR阻害剤であるゲフィチニブとCOX-2阻害剤であるメロキシカムとの併用により相加・相乗効果が期待できると考え第2相試験を計画。Primary Endpointは奏効率、Secondary Endpointは安全性、病勢制御率、無増悪生存期間,前生存期間、症状改善率、QOL。選択基準は再発非小細胞肺癌、PS:0-2、前治療は2レジメン以下、測定可能病変を有し、主要臓器機能が保たれており、インフォームド・コンセントが得られた症例。治療法はゲフィチニブ250mg/メロキシカム10mgをday1より1日1回内服、PD(増悪)まで継続。目標症例数は30症例とし、分子標的の生体内での修飾と臨床情報(奏効、有害事象、生存期間)を比較するため、臨床組織検体におけるEGFR、リン酸化EGFR、COX-2の発現量(免疫組織染色法)と、血清中のCOX-2、PGE2・PGI2等プロスタグランジン類の測定を施行。現在9例が登録。結果は患者背景は男/女:5/4人、年齢中央値は74歳。全例PS=1、組織型はAd/Sq:7/2、病期III/IV:1/8、前治療(重複有)手術2例、胸部放射線治療0例、抗癌剤1レジメン5例、2レジメン4例。毒性はgrade3の下痢が2例出現した以外は血液毒性、非血液毒性とも軽度。抗腫瘍効果の評価が可能であった8例中奏効例は認めなかったが(CR・PR/SD/NE:0/5/2)比較的長期生存例を認めた。(生存期間38-223日10月1日現在生存4例)COX-2阻害剤投与によって血清中COX-2mRNA値は減少しなかったがPGE2は減少する傾向にあった。PGF1 (PGI2の代謝産物)、TXB2 (TXBA2の代謝産物)は一定の傾向を示さなかった。EGFR、リン酸化EGFR、COX-2の免疫組織染色結果、血清中COX-2mRNA、PGE2、PGF1、TXB2値の結果と生存期間には相関を認めなかった。今後も臨床試験を継続し評価を続ける予定である。
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