2006 Fiscal Year Annual Research Report
腎硬化の進行とTGF-β・Smad信号抑制因子のユビキチン・プロテアソーム分解
Project/Area Number |
17590824
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Research Institution | Hamamatsu University School of Medicine |
Principal Investigator |
山本 龍夫 浜松医科大学, 医学部附属病院, 講師 (30200819)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
北川 雅敏 浜松医科大学, 医学部, 教授 (50294971)
深澤 洋敬 浜松医科大学, 医学部附属病院, 医員 (60397370)
大橋 温 浜松医科大学, 医学部附属病院, 医員 (50397387)
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Keywords | ユビキチン / SnoN / Ski / TGF-β / 腎硬化 / 細胞内信号伝達 / Smad |
Research Abstract |
片側尿管結紮(UUO)を施したC57BL6/Jマウスの腎間質におけるTGF-β・Smad信号の病的な促進に、抑制型Smad7やコリプレッサーであるSnoN、Skiがいかなるpost-receptor制御を受けているかを、それらのユビキチン化、プロテアソーム分解の変動について検討し、以下の知見を得た。 1.UUO腎では進行性の腎間質線維化の進行と、real time RT-PCRにてTGF-β、IV型コラーゲン、Smad7、SnoN、Ski mRNAの発現増加が認められたが、western blotにてSmad7、SnoN、Skiの蛋白レベルは減少していた。 2.UUO腎からの蛋白抽出液での内因性のSmad7、SnoN、Skiの分解速度をdegradation assayで検討し、UUO腎におけるSmad7、SnoN、Skiの分解亢進を認めた。 3.UUO腎におけるSmad7、SnoN、Ski蛋白に対するユビキチン活性を調べるため、UUO腎からの蛋白抽出液にリコンビナントSmad7、SnoN、Ski蛋白を加え、ATP、ユビキチン、プロテアソーム阻害剤の存在下で30分間反応させた後、western blotでポリユビキチン化されたSmad7、SnoN、Skiを調べたところ、UUO腎からの蛋白抽出液でのSmad7、SnoN、Ski蛋白に対するユビキチン活性の亢進が認められた。 4.UUO腎の蛋白抽出液からSmurf2を免疫沈降にて事前に除くと抑制型Smad7、SnoNのユビキチン化は抑制された。しかし、Skiには影響はなかった。 5.Real time RT-PCRにて抑制型Smad7、SnoNのユビキチンリガーゼであるSmurf2 mRNA、western blotにてSmurf2蛋白のUUO腎での発現亢進が認められた。 以上より、TGF-βの発現が亢進し、TGF-βの細胞内信号伝達が盛んなUUO腎では、抑制型Smad7、コリプレッサーのSnoN、Skiのユビキチン化を介する分解系が亢進していこるとが明らかとなった。なお、Smurf2はSmad7、SnoNのユビキチンリガーゼとして機能しているが、Skiのユビキチン化には関与していないと考えられた。
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