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2005 Fiscal Year Annual Research Report

遺伝性夜間前頭葉てんかんにおける脳部位特異的てんかん発症機構の解明

Research Project

Project/Area Number 17590856
Research InstitutionHirosaki University

Principal Investigator

森 文秋  弘前大学, 医学部, 助教授 (60200383)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 岡田 元宏  弘前大学, 医学部附属病院, 講師 (10281916)
早狩 誠  弘前大学, 医学部, 助教授 (80156421)
上野 伸哉  弘前大学, 医学部, 教授 (00312158)
若林 孝一  弘前大学, 医学部, 教授 (50240768)
朱 剛  弘前大学, 医学部, 助手 (80400133)
Keywords家族性夜間前頭葉てんかん / てんかん責任遺伝子導入ラット / ニコチン性アセチルコリン受容体 / 睡眠 / S284L α4β2-nAChR / 感覚運動皮質
Research Abstract

てんかんは人口の約1%が罹患する最も頻度の高い神経疾患であるが、その病態は十分明らかにされていない。しかし、最近の分子遺伝学の進歩に伴い、特発性てんかんの責任遺伝子が同定されつつある。なかでも常染色体優性夜間前頭葉てんかん(ADNFLE)は責任遺伝子が同定された最初の特発性てんかんで、ニコチン性アセチルコリン受容体(nAChR)α4およびβ2サブユニットをコードする遺伝子の点変異が報告されている。ADNFLEでは発作は睡眠中(第2・3相)に認められ、約90%の患者は20歳までに発症する。しかし、前頭葉に焦点が生じるメカニズムは不明である。そこで、申請者らは、ヒトnAChRα4サブユニット変異遺伝子を導入したラットを作製した。本年度は、このADNFLE遺伝子導入ラットを用い、1)睡眠-覚醒リズムと神経伝達物質動態の関連、2)nAChRα4サブユニット変異神経細胞の脳内分布について検討した。その結果、以下のような成果が得られた。
1)このADNFLE遺伝子導入ラットには、繁殖能、寿命、発達、nAChRα4ならびにβ2サブユニットの脳内分布に関して明らかな異常を認めることはできなかった。
2)脳波ビデオ同時記録により、このラットでは、睡眠中、感覚運動皮質に異常脳波が出現した(この病態はヒトのADNFLEに酷似していた)が、この発作は特定の抗痙攣薬によりコントロール可能であった。
3)ADNFLEの異常なnAChRα4サブユニットがシナプス内外のGABAによる抑制性神経伝達を弱めた。
これらの成果を踏まえ、前頭葉がてんかん焦点となる機序ならびにてんかん発症の予防について今後の研究を進めたい。

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Published: 2007-04-02   Modified: 2016-04-21  

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