2005 Fiscal Year Annual Research Report
遠位型筋ジストロフィーの新たな原因遺伝子および病態関連遺伝子の探索に関する研究
Project/Area Number |
17590857
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
青木 正志 東北大学, 病院, 助手 (70302148)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
糸山 泰人 東北大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (30136428)
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Keywords | 筋ジストロフィー / ジスフェルリン / 遺伝子変異 / 三好型 / 肢帯型 |
Research Abstract |
分子遺伝学の進歩により、これまで原因が不明だった疾患に対してもその遺伝子座を検索することによりその原因遺伝子を同定することが可能になった。このようなアプローチを用いて、本研究の研究代表者である青木らにより、三好型遠位型筋ジストロフィーの原因遺伝子が同定され(Nature Genet,1998)dysferlin(以下ジスフェルリン)と名づけられた。同時に、青木らは、このジスフェルリンは肢帯型筋ジストロフィー(2B型)の原因遺伝子であることも明らかにし、ジスフェルリン異常を原因とする筋ジストロフィー疾患群(いわゆるdysferlinopathy)という疾患概念が確立されつつある。しかしながらこの過程を通じて、臨床的には三好型と区別ができない遠位型筋ジストロフィーで、かつジスフェルリン遺伝子異常の認められない症例の存在が明らかになった。これらの症例のうち免疫組織化学あるいはウェスタンブロッドで2次性のジスフェルリンの発現の低下(secondary dysferlinopathy)が確認された家系の発症者及びその家族(同胞、両親等)から、書面によるインフォームドコンセントの得た後で、末梢リンパ球を採取してDNAを抽出した。検体は連結可能匿名化を行い、個人情報の管理は厳重に行った。ジスフェルリンの遺伝子座(2p13)および既知のもう一つの候補遺伝子座(chr 10)についてのスクリーニングおよびゲノムワイドのマイクロサテライトマーカー(800種類)によるスクリーニングを行った。
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