2006 Fiscal Year Annual Research Report
パーキンと相補的な新規レビー小体構成蛋白Siah-1による凝集体形成機序の解析
Project/Area Number |
17590880
|
Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
高橋 哲也 Hiroshima University, 病院, 助教 (00435942)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
服部 信孝 順天堂大学, 医学部, 准教授 (80218510)
松本 昌泰 広島大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (20192346)
|
Keywords | 脳神経疾患 / 神経科学 / 遺伝子 / 蛋白質 |
Research Abstract |
ユビキチンリガーゼParkin、Siah-1はともにα-synuclein、α-synuclein結合タンパク質Synphilin-1を基質とし、パーキンソン病発症に関わる重要なタンパク質として注目されている。これらの蛋白質をコードする遺伝子を改変したモデル動物を詳細に解析することにより、パーキンソン病の発症過程を明らかにすることが可能であると考えられる。 Siah-1による凝集体形成機構を解析するためSiah-1ノックアウトマウスの作成を試みたが困難であったため、基質であるSynphilin-1をプリオンプロモーター下に脳内に高発現するトランスジェニックマウスを作成することとした。8系統のトランスジェニックマウスを樹立し、ウェスタンブロットにて脳内のSynphilin-1発現量の多い3系統について行動解析を行った。ロタロッド、、、、いずれにおいてもコントロールとトランスジェニックマウスの間で有意差は見られなかった。免疫組織化学的検索ではいわゆる封入体の形成は認められず、Synphilin-1は細胞質内にびまん性に分布していた。ヒトにおいてはパーキンソン病発症にα-synucleinのgene dosage効果が関与することが報告されているが、マウスではSynphilin-1のgene dosage効果は認められないことが明らかになった。パーキンソン病モデルマウスの樹立を今後Parkinノックアウトマウスとの交配を行った上で、あらためて各種の行動解析を行う予定としている。
|