2005 Fiscal Year Annual Research Report
高速プロテオーム解析法導入によるCrow-Fukase症候群の病態解析
Project/Area Number |
17590888
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
橋口 照人 鹿児島大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助教授 (70250917)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
丸山 征郎 鹿児島大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (20082282)
阿邉山 和浩 鹿児島大学, 大学院・医歯学総合研究科, 客員助教授 (30284897)
有村 公良 鹿児島大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助教授 (20159510)
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Keywords | Crow-Fukase / POEMS / プロテオーム / syndrome / VEGF / 脳 / 神経 |
Research Abstract |
Crow-Fukase症候群患者血清および健常人血清検体にて、研究協力者 田中憲次ら(プロトセラ社)の開発した新規高速プロテオーム解析技術を用いて、本症候群患者特有の血清マーカー分子を探索し(differential-display解析)複数の本症候群マーカー分子の同定(on-tip digestion法およびtandem MS法)に成功した。今回のプロジェクトの達成のためには#1必要とされる患者血清検体が微量であること#2未知の病態であるため検索対象となるタンパク質が網羅的であること#3多検体の解析が可能でありかつ正確であること#4解析時間が高速であり、一連の作業の回転効率が高いことが挙げられた。研究協力者の田中ら(プロトセラ社)の開発したプロテオーム解析技術はこれらの条件を満たすものであった。それは、解析直前の血清中からのアルブミン除去や組織からの抽出試料の希釈等の一切の前処理が不要であり、電気泳動法で分離したタンパク質を、染色、消化、切断、抽出をせずに直接泳動ゲルから質量分析用チップに電気転写し、即座に質量分析を可能とし、さらに得られた疾患特異的ペプチド並びにタンパク質の構造解析が同じチップで実現が可能となる新規質量分析用タンパク質チップである。動物実験においては、これまでの一連の研究において作成されたCrow-Fukase症候群のモデルマウスにおいて、同定された分子マーカーの動きを分子生物学的・生化学的に確認する予定である。本動物実験の目的は、同定された分子マーカーが、現時点でのCrow-Fukase症候群の病態マーカーとされる血管内皮増殖因子(VEGF)の上流・下流のいずれに位置するかの確認を第一義とする。In vitroでの実験においては、同定された分子マーカーとVEGFとの相互関連を、培養細胞を用いた系で確認したいと考えている。今回、同定された分子マーカーが他の炎症性疾患・腫瘍性疾患患者血清においてどのように関連しているかの検討を行い、本症候群の分子マーカーとしての特異性の検討を含めた、診断・病態マーカーになり得るかの検討を今後行う予定である。更に将来的には(平成19年度以降)、最も特異性が高く、本症候群の病態を制御している可能性のある分子に対して、治療薬開発の標的分子になり得るかの検討へ発展できればと願っている。
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Research Products
(4 results)