2006 Fiscal Year Annual Research Report
若年性パーキンソン病におけるPINK1およびDJ-1遺伝子変異の大規模解析
Project/Area Number |
17590895
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
佐藤 健一 順天堂大学, 医学部, 講師 (00276461)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
服部 信孝 順天堂大学, 医学部, 教授 (80218510)
水野 美邦 順天堂大学, 大学院医学研究科, 特任教授 (30049043)
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Keywords | 家族性パーキンソン病 / PINK1遺伝子 / DJ-1遺伝子 / parkin遺伝子 |
Research Abstract |
パーキンソン病はアルツハイマー病に次いで頻度の高い神経変性疾患であり、その原因は現在もまだ不明である。近年家族性パーキンソン病の原因遺伝子は次々に明らかになり現在では7つの遺伝子が明らかにされている。家族性パーキンソン病の原因遺伝子が明らかとなり、その蛋白の機能を明らかとすることで神経細胞死の原因究明、さらには弧発性パーキンソン病の原因究明に迫ることが出来ると考えられる。当研究室では家族性パーキンソン病のうちPARK2の原因遺伝子であるパーキン遺伝子の異常を発見し、その機能解析および変異解析を行っている。我々は家族性パーキンソン病患者においてパーキン遺伝子の変異解析を行っていくうちに、常染色体劣性遺伝形式をとる家族性パーキンソン病のうち約40%の患者にパーキン遺伝子変異の認められないことを確認した。平成16年に、我々は若年性パーキンソン病の一つであるPARK6の原因遺伝子がPINK1であることを世界で2番目に明らかにした。これらの研究からパーキン遺伝子やPINK1遺伝子変異のみられない家系も多く存在することが明らかになった。 本研究では日本におけるPINK1遺伝子およびDJ-1遺伝子変異の頻度および臨床的特徴を明らかにすることを目的とした。さらなる解析として、パーキン遺伝子変異、PINK1遺伝子変異が見られない家系に対してマイクロサテライトマーカーを用いた連鎖解析を行い新たなる家族性パーキンソン病の遺伝子座および遺伝子の発見が今後の目的となる。 今回の我々の結果は以下の通りである。 1.642人の若年性パーキンソン病患者に対してPINK1遺伝子変異の解析を行い11人のPINK1変異患者を発見した。そのうち2変異は新しく発見された変異であった。(投稿中) 2.DJ-1遺伝子変異については現在も解析を継続しているが、日本での変異は発見されていない。
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Research Products
(4 results)