2005 Fiscal Year Annual Research Report
新しいセリンキナーゼ活性化機構とインスリン抵抗性発症に関する研究
Project/Area Number |
17590918
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Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
小林 正 富山大学, 事務局・理事(副学長) 病院長 (80115758)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
薄井 勲 富山大学, 附属病院, 助手 (50377272)
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Keywords | インスリン抵抗性 / IRS-1 / セリンリン酸化 / セリンキナーゼ / JNK / mTOR |
Research Abstract |
平成17年度科学研究費の補助を受け、新しいセリンキナーゼ活性化機構とインスリン抵抗性発症に関する研究を行ってきた。 まず新たなセリンキナーゼの機能解析として、TNFαによるIRS-1のセリンリン酸化にp70 S6 kinaseが関与していることを明らかにした。また新しいユビキチンリガーゼとして、Mdm2がIRS-1をユビキチン化するユビキチンリガーゼであること、またこれがインスリン刺激によりPI3 kinaseの活性化依存的に生じることを見出し、H17年の日本糖尿病学会に報告した。現在論文を作成中である。 次に、IRS-1のセリンリン酸化を促進するインスリン抵抗性惹起刺激の同定として、まずIL-1α刺激を用いた検討を行った。種々のセリンキナーゼの活性化とIRS-1のセリンリン酸化の関連について調べたところ、活性化される複数のセリンキナーゼのうちJNKやmTORが特にIRS-1のセリンリン酸化に重要である点を見出し、Molecular Endocrinologyに報告した。また、アニソマイシンとインスリンによるIRS-1のセリンリン酸化の機序の違いを検討し、そのシグナル伝達の違いについてBBRCに報告した。 次に、インスリン抵抗性を示す動物モデルにおけるIRS-1セリンリン酸化の評価として、高脂肪食負荷マウスとdb/dbマウスのインスリン標的臓器におけるIRS-1のセリンリン酸化を調べた。いずれの動物モデルにおいてもIRS-1のセリンリン酸化が亢進しており、これらはインスリン抵抗性改善薬であるピオグリタゾンやPPARγの活性化作用を有するARBであるテルミサルタンによって抑制されることを見出した。これらの結果は平成18年度日本糖尿病学会にて報告する予定である。
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Research Products
(2 results)