2007 Fiscal Year Annual Research Report
新たな糖尿病性腎症治療標的分子としてのHSP遺伝子群の基礎的・臨床的意義の解明
Project/Area Number |
17590926
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Research Institution | Shiga University of Medical Science |
Principal Investigator |
荒木 信一 Shiga University of Medical Science, 医学部, 助教 (80378455)
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Keywords | 糖尿病 / 糖尿病性腎症 / 遺伝子 |
Research Abstract |
DNAマイクロアレイ法を用いた経時的遺伝子発現プロファイルの結果より,ストレス応答性分子シャペロンであるHeat Shock Protein(以下HSP)に属する遺伝子群が,腎症の発症・進展に関与する可能性を探索する目的で研究を行っている。2型糖尿病モデル動物であるdb/dbマウスの腎組織で得られた経時的HSP70遺伝子のmRNA発現量の減少が,糖尿病性腎症の発症・進展に及ぼす影響をさらに検討するため,HSP70過剰発現マウスを名古屋大学・医学部・祖父江元教授より供与いただいた。現在、HSP70過剰発現マウスを通常脂肪食あるいは60%高脂肪食により長期飼育をおこない,高脂肪食負荷により惹起される腎組織・腎機能障害に及ぼすHSP70過剰発現の影響を検討している。また,db/dbマウスとHSP70過剰発現マウスの交配をおこない,糖尿病db/dbマウスに認められる腎組織・腎機能障害が,HSP70過剰発現により改善を認めることができうるのかを検討している。また,HSP70遺伝子多型が糖尿病性腎症の進展ならびに心血管病変に影響を及ぼす可能性について検討するため,582名の2型糖尿病患者(非腎症群328名、腎症群254名)を対象に,HSPA1Bのcodingregionに存在する1267A/G遺伝子多型の遺伝子型決定をおこない,case-control研究を行った。結果,+1267A/G遺伝子型の分布は、腎症の有無ならびに心血管病変の有無と関連性を認めなかった。
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