2006 Fiscal Year Annual Research Report
酵母におけるグルコース効果調節因子GID複合体のヒト相同体に関する筋細胞での機能
Project/Area Number |
17590944
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Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
上田 敦久 横浜市立大学, 大学附属病院, 准教授 (60295483)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金子 猛 横浜市立大学, 附属市民医療センター, 教授 (90275066)
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Keywords | GID複合体 / ARMC8 / p44 CTLH / p48 EMLP / RanBPM |
Research Abstract |
本研究では酵母におけるグルコース効果調節因子GID複合体のヒト相同体に関して解析し以下の結果を得た。 1)酵母グルコース効果調節因子GID複合体のヒト相同体CTLH複合体の構成因子としてRanBPM, p44CTLH, p48EMLP, Muskelin, Twa1,ARMC8α,ARMC8βを同定した。ARMC8以外のタンパクはLisH/CTLHドメインを有するタンパクであり、CTLHドメインARMC8結合ドメインであった。この複合体は細胞質、核内双方に存在するが、Muskelinは細胞質の複合体に特異的に認め、Twa1は特に核内の複合体に特異的に存在していた。 2)酵母グルコース効果調節因子GID複合体の構成因子Gidl/Vid30,Gid2/YDR255C, Gid5/Vid28,Gid7 and Gid9/Fyv10はそれぞれRanBPM, 44CTLH, ARMC8α,Muskelin, p48EMLPの相同体と考えられた。これらの酵母タンパクは欠損株の解析から、複数の糖新生因子のタンパク分解において、プロテオソームおよびパキュオーレ依存性双方に必須な因子であることが判明している。ヒトCTLH複合体のプロテオリシスにおける機能を明らかにするためにαカテニンのプロテオリシスの解析を行った。ARMC8αとαカテニンの結合がまず確認された。ARMC8αのαカテニン結合領域はβカテニンの結合ドメインとほぼ一致しており、競合的であることが判明した。ARMC8αを過剰発現させることによりαカテニンのプロテオソーム依存性のタンパク分解は促進され、siRNAによるノックダウンでこれは抑制された。βカテニンの過剰発現がαカテニンのプロテオソーム依存性のタンパク分解が抑制されることは知られているが、これはARMiC80cとαカテニンの結合を阻害するためと考えられた。
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