2006 Fiscal Year Annual Research Report
GH産生細胞におけるGH産生特異性を決定する因子の単離と、その生理的病理的意義
Project/Area Number |
17590962
|
Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
置村 康彦 神戸大学, 医学部, 助教授 (30204100)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 裕 神戸大学, 医学部附属病院, 講師 (70301281)
飯田 啓二 神戸大学, 大学院医学系研究科, 助手 (80324911)
|
Keywords | 成長ホルモン / LCR / ES細胞 |
Research Abstract |
RNA interference libraryを使用した、成長ホルモン(GH)遺伝子のローカスコントロールリージョン(LCR)に結合する因子のクローニング LCRの下流に、GHプロモーター、およびGreen Fluorescent Protein(GFP)cDNAを結合させたプラスミド(LCR-GH-GFPベクター)を作製した。さらに、このプラスミドに、CMVプロモーターと結合させたRed Fluorescent Protein(RFP) cDNAを挿入した。このプラスミドをマウス下垂体細胞株にトランスフェクトしたが、トランスフェクション効率が不十分であった。導入効率を改善ため,種々の検討を行ったが、十分に導入効率を上げることが困難であり、このレポーターベクターが導入された下垂体細胞株が得られていない。導入効率が改善した際には、RNA interference libraryと同時に導入し、セルソーターでGFP、RFP発現を指標とし、LCR結合因子の単離を試みることを計画していたが、実現していない。 GH産生細胞分化におけるGH遺伝子LCRの意義 LCR-GH-GFPベクターをES細胞のゲノムDNAに導入した細胞を樹立した。このES細胞を種々の条件下で,培養した。特定の条件下で、GH-LCR遺伝子下に位置するGFPの発現が増大することが確認できた。実際に,このとき内因性GH発現が増加しているか確認するため、GHをEIAで測定したところ、コントロールに比べ増加しており、この条件で、ES細胞からGH産生細胞の方向に分化させられる可能性が示唆された。同時に、LCRのGH産生細胞分化において作用している可能性が示唆された。ホルモンやグロースファクターによりGH産生細胞への分化を人為的に制御できないか検討した。GFP発現細胞数をセルソーターで定量する方法により評価したところ、予想外の結果であったが、LIFが最も分化促進活性をもっていた。
|