2005 Fiscal Year Annual Research Report
非ホジキンリンパ腫における新規予後因子nm23を用いた層別化治療方法の確立
Project/Area Number |
17591008
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Saitama Medical University |
Principal Investigator |
新津 望 埼玉医科大学, 医学部, 助教授 (20256697)
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Keywords | 非ホジキンリンパ腫 / nm23-H1 / RT-PCR / ELISA |
Research Abstract |
我々は血液中にnm23-H1蛋白が検出されることを見出し、少量の血清で短時間で定量的に測定できる系をELISA法で作成した。それにより、急性骨髄性白血病および悪性リンパ腫患者で正常対照に比し高値を示し、新しい優れた予後不良因子となることを明らかにし報告してきた。しかし、悪性リンパ腫における血中nm23-H1蛋白の機能についてはいまだ不明な点が多いため、リンパ腫細胞におけるHm23-H1蛋白発現とその細胞内局在を明らかにし、悪性リンパ腫におけるnm23-H1の機能を解析することを目的とした。 今年度は、nm23-H1の機能解析のひとつとして、リンパ腫細胞のRNAレベルにおけるnm23発現の検討を行いたい。nm23-H1のみならず、nm23-H2,-H3,H4およびその他のアポトーシス関連遺伝子なども併せて検討した。具体的には、リンパ腫症例のリンパ節およびリンパ組織からRNAを取り出しRT-PCR法によりnm23発現を定量的に検討した。 今年度は、nm23-H1とnm23-H2を中心に検討し、血清nm23-H1との関係を検討し、相関することを見いだした。 また、IL-2,IL-6.VEGFなどのサイトカインとの関係を検討し、nm23-H1とその他の予後居S因子との臨床的意義についても同時に検討した。 今後は、多施設多数例での検討を検討しており、非ポジキンリンパ腫のnm23による層別化治療を視野に入れた検討を行う予定である。
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