2005 Fiscal Year Annual Research Report
MLL/AF4遺伝子の癌化能と分子標的薬の基礎実験
Project/Area Number |
17591014
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Research Institution | Nippon Medical School |
Principal Investigator |
檀 和夫 日本医科大学, 大学院・医学研究科, 教授 (90142538)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
猪口 孝一 日本医科大学, 医学部, 助教授 (10203267)
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Keywords | t(4;11)(q21;q23) / MLL / AF4 / Flt3 / ITD / D835V / 2nd hit |
Research Abstract |
1.t(4;11)(q21;q23)をもつ細胞株の樹立に成功し、MLL/AF4cDNAのcloningに成功した。 2.ORIGENE社より購入した全長のFMS-like receptor tyrosine kinase3(Flt3)cDNAを利用しinternal tandem duplications(ITD)とD835V(Sub)の変異を導入した。 3.レンチウイルス発現ベクター(pCL20c Mp)を完成させIL3依存性細胞株32Dcへの遺伝子導入を施行、MLL/AF4、Flt3/Wild、Flt3/ITD、Flt3/Sub、MLL/AF4+Flt3/Wild、MLL/AF4+Flt3/Subの安定形質発現細胞株を作成しクローニングに成功した。 4.IL3非存在下においてFlt3/ITD、MLL/AF4+Flt3/Sub導入32Dc細胞は増殖能を認めるのに対して、MLL/AF4、Flt3/Wild、Flt3/Sub、MLL/AF4+Flt3/Wild導入細胞には増殖能を認めなかった。またメチルセルロース半固形培養におけるcolony assayにおいても同様の結果であった。 5.上記4の細胞においてFlt3/ITD、MLL/AF4+Flt3/Sub導入32Dc細胞はAnnexin V発現が低く抗アポトーシス能を獲得していることが示された。 6.上記4の細胞に対してG-CSF添加による分化誘導を行うとFlt3/ITD、MLL/AF4+Flt3/Sub導入32Dc細胞は分化が抑制されているのに対し、これら以外の導入細胞はmyelomonocyteへの分化が認められた。 以上よりMLL/AF4には腫瘍増殖能、分化抑制能があることが示されたが、単独で白血病を発症させることは難しくFlt3のような2nd hitの異常が必要であることが示された。
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