2005 Fiscal Year Annual Research Report
関節リウマチの新規シトルリン化自己抗原同定と抗CCP抗体の病因的意義に関する研究
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17591033
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
沢田 哲治 東京大学, 医学部附属病院, 助手 (50235470)
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Keywords | 関節リウマチ / 抗CCP抗体 / シトルリン化 |
Research Abstract |
抗CCP(Cyclic citrullinated peptide)抗体をはじめ、シトルリン残基を含むペプチドに対する抗体は関節リウマチ(RA)に特異性の高い血清マーカーであり、RAの診断や予後予測因子としての有用性が期待されている。今年度は新規抗シトルリン化ペプチド抗体アッセイ系を作成し、一連のシトルリン化抗原に対する反応パターンを検討した。in vitroでシトルリン化したdefensins、p53およびシトルリンを含むフィブリノゲン合成ペプチドについてRA患者血清との反応性を検討した。PADI2は5種類のdefensinsすべてを、PADI4はHD5とBD3をin vitroでシトルリン化したが、RA血清との反応性がシトルリン化により増幅されることはなかった。シトルリン化p53に対する抗体はおよそ1/3のRA血清で検出された。シトルリンを含むフィブリノゲンペプチドとの反応パターンは多様であった。defensinはアルギニンを含む環状ペプチドであり、環状という点でCCPとの類似性が考えられたが、シトルリン化してもRA血清との反応は認められなかった。シトルリン化p53や個々のシトルリンを含むフィブリノゲンペプチドに対する抗体にちては有意な結果が得られたが、その陽性率は低かった。しかし、これらの自己抗体を組み合わせることでRA患者をいくつかのグループに分けることが可能と考えられ、今後RAの病態を考えるうえで有用である可能性がある。来年度は、抗CCP抗体あるいはシトルリン化自己抗原がRAの病態形成に関与しうるか否かに関して、抗CCP抗体投与あるいはシトルリン化自己抗原の免疫によりマウス関節炎モデルの経過が修飾されるか否か検討する。
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[Journal Article] CUL1, a component of E3 ubiquitin ligase, alters lymphocyte signal transduction with possible effect on rheumatoid arthritis.2005
Author(s)
Kawaida R, Yamada R, Kobayashi K, Tokuhiro S, Suzuki A, Kochi Y, Chang X, Sekine A, Tsunoda T, Sawada T et al.
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Journal Title
Genes Immun 6(3)
Pages: 194-202
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