2005 Fiscal Year Annual Research Report
ループス自己抗原反応性T細胞レセプターの遺伝子ワクチネーションによる病態の制御
Project/Area Number |
17591039
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
藤井 隆夫 京都大学, 医学研究科, 講師 (70255462)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三森 経世 京都大学, 医学研究科, 教授 (10157589)
田中 真生 京都大学, 医学研究科, 助手 (10332719)
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Keywords | ループス / 自己反応性T細胞 / ワクチネーション / T細胞レセプター / ハイブリドーマ / 抗核抗体 |
Research Abstract |
全身性エリテマトーデス(SLE) における特異的な免疫抑制療法の開発のため、以前から申請者はループス自己抗原反応性T細胞を用いたワクチネーションを行ってきた。その結果、ループス自己抗原(ヌクレオソーム)反応性CD4^+Th1細胞を用いたワクチネーションがSLEのモデルマウス(MRL/1prマウス)の治療として有効で、その機序としてT細胞レセプター(TCR)のVβ-CDR3に対する抑制抗体と自己反応性T細胞傷害性CD8およびCD4陽性T細胞が誘導されることを報告してきた。本年度は、ループスのモデルマウスであるMRL/1prマウス脾細胞から自己反応性T細胞(ART-S)を新たにライン化し、それをMRL/1prマウスに繰り返し移入することにより同T細胞ラインに対する抗イディオタイプ抗体を誘導した。さらにそのマウス脾細胞を用いてB細胞ハイブリドーマを作成した。フローサイトメトリーによるスクリーニングにより、ART-Sの表面抗原を特異的に認識するIgGを産生するハイブリドーマが8種類えられた。しかし現在得られたハイブリドーマが産生するIgGが認識する部位は不明であり、今後免疫ブロット法などで検討する予定である。また同様に抗核抗体を産生するハイブリドーマが4種類得られた。間接免疫蛍光法ではヒトSLEで認められる染色パターンと全く同じであり、本来の目的とは異なるが、今後抗核抗体の病因的意義を追求するために貴重なハイブリドーマであると考えている。
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