2006 Fiscal Year Annual Research Report
新規アダプター分子によるB細胞機能の制御機構と自己免疫疾患におけるその役割
Project/Area Number |
17591047
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Research Institution | KYUSHU UNIVERCITY |
Principal Investigator |
新納 宏昭 九州大学, 大学病院, 特任助手 (20380636)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
赤司 浩一 九州大学, 大学病院, 教授 (80380385)
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Keywords | 自己免疫疾患 / 細胞・組織 / 免疫学 / シグナル伝達 / 内科 |
Research Abstract |
本年度は,B細胞増殖と抗原取り込みへのBam32の制御機構,自己免疫疾患B細胞におけるBam32の役割について検討した. (1)Bam32によるB細胞増殖制御機構の解明 Bam32によるB細胞増殖制御にはRac活性化の制御が重要だが,前年度の研究にてB細胞活性化に伴うRac上流分子Vav2のリン酸化とBam32への会合が判明した.Vav2リン酸化はRac活性化に重要だが,今年度の研究では,Bam32はVav2リン酸化非依存的にRac活性化を制御した. (2)Bam32による抗原取り込み制御機構の解明 Bam32による抗原取り込み制御はF-アクチン依存性なため,その制御分子としてdynamin2に着目し,前年度の研究ではdynamin2はB細胞活性化にてリン酸化された.今年度の研究では,Bam32欠損はdynamin2リン酸化には影響を与えなかった.ただ,共焦点顕微鏡による解析にてBam32とdynamin2はB細胞活性化後に共局在した.また,Bam32欠損によりdynamin2の細胞質から膜分画への移行が障害されていた.よって,Bam32はリン酸化非依存的にdynamin2の機能を制御していることが示唆された. (3)自己免疫疾患B細胞におけるBam32の役割 自己免疫疾患においてB細胞増殖と抗原提示は重要であり,Bam32がこの2つのB細胞機能を制御することより,今年度の研究では自己免疫疾患SLEにおけるBam32発現異常について定量的PCRにて検討した.健常人ならびにSLEの末梢血B細胞をnaiveならびにmemory Bのサブセットへ分離してBam32発現を比較したところ,SLEにおいては両サブセットでBam32の発現増強が見られ,この違いはmemory B細胞にて顕著であった.よって,自己免疫疾患におけるB細胞機能異常へのBam32の関与が示唆された.
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Research Products
(4 results)