2006 Fiscal Year Annual Research Report
筋炎特異自己抗体による病態形成の分子免疫機構の解明
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17591055
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| Research Institution | Keio University |
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Principal Investigator |
平形 道人 慶應義塾大学, 医学部, 講師 (30199046)
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| Keywords | 多発性筋炎・皮膚筋炎 / 自己免疫異常 / 自己抗体 / 筋炎特異自己抗体 / 抗SRP抗体 / 抗アミノアシルtRNA合成酵素抗体 / 間質性肺炎 / HLAクラスII |
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| Research Abstract |
本年度は,筋炎特異自己抗体の臨床・免疫遺伝学的特徴の検討を行なった.
【方法】(1)筋炎特異自己抗体が認識する核酸成分および蛋白成分の分析:HeLa細胞抽出物を用いた免疫沈降法により行なった.(2)免疫遺伝学的背景の検討:HLAクラスII遺伝子は,患者末梢血白血球よりgenomic DNAを抽出し,PCR-RFLP法などで検討した.(3)筋炎特異自己抗体の関連病態の分析:教室と共同研究施設の4,500例の膠原病患者血清をスクリーニングし,かかる自己抗体と関連する臨床特徴を検討した.
【結果】(1)当院・共同研究施設の対象患者中,抗アミノアシルtRNA合成酵素(ARS)(Jo-1=10;PL-7=4;PL-12=8;EJ=10;OJ=4;KS=6)抗体陽性42例,抗SRP抗体陽性20例.を検討した.(2)筋炎と関連する抗Jo-1抗体/抗PL-7抗体陽性14例中10例がDRB1^*0405-DQA1^*0303-DQB1^*0401を高頻度に持っていた.(2)間質性肺炎と関連する抗PL-12抗体/抗KS抗体はDR2(DRB1*1501/1502)と関連していた.(3)治療抵抗性筋炎と関連する抗SRP抗体陽性20例中9例がDR8(DRB1*0802/08032)を持っていた.
【結語】筋炎特異自己抗体の筋炎,間質性肺炎などの関連症状とHLAクラスIIとの密接な関連が示唆された.今後,症例を集積し,他の筋炎特異自己抗体を含む,より詳細な検討を行なうことが,筋炎の病態解明,筋炎特異自己抗体の産生機序を追究する上で重要と考えられる.
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