2006 Fiscal Year Annual Research Report
自己免疫性リンパ球増殖性多臓器疾患-新しい疾患単位の可能性
Project/Area Number |
17591060
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Research Institution | Kanazawa Medical University |
Principal Investigator |
正木 康史 金沢医科大学, 医学部, 講師 (40238895)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
菅井 進 金沢医科大学, その他・名誉教授 (20064537)
梅原 久範 金沢医科大学, 医学部, 教授 (70247881)
高橋 裕樹 札幌医科大学, 医学部, 講師 (00264523)
北川 和子 金沢医科大学, 医学部, 助教授 (60102042)
西森 功 高知大学, 医学部, 講師 (30237747)
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Keywords | ミクリッツ病 / シェーグレン症候群 / 自己免疫性膵炎 / IgG4 / リンパ増殖性疾患 |
Research Abstract |
2006.9.29.(金)日本シェーグレン症候群研究会において病理組織検討会。シェーグレン症候群研究会会員にIgG4関連疾患を啓蒙。 2007.4.28.(土)日本リウマチ学会総会で「IgG4+AMOLPS(Autoimmune Multiorgan Lymphoproliferative Syndrome)のステロイド治療反応性に関する調査」を発表。 その後も症例登録を継続し、日本全国の10施設より76症例のデータが蓄積された。 概要を列挙すると; 1,IgG4+AMOLPSにおいては自己免疫性膵炎、間質性腎炎、間質性肺炎、アレルギー性鼻炎、気管支喘息の合併例が多く認められた。 2,IgG4+AMOLPSの殆どが抗SS-A抗体および抗SSB抗体が陰性。RFおよびANA陽性率も各々38%,28%とシェーグレン症候群(SS)に比べ低率。 3,IgG4+AMOLPS群では血清IgE,IgG2およびIgG4が有意にSSより高値。 4,IgG4+AMOLPSの組織ではIgG4陽性形質細胞浸潤が認められたが、典型的SSでは認められなかった。 5,IgG4+AMOLPSでは、ステロイド投与が著効する例が多い。しかし、ステロイド漸減により病態の再燃を認める例が多かった。ステロイド治療群は、ほぼ全例で少量の維持投与が行われていた。一方、無治療での自然寛解例、投与不要例も認められ、これは涙腺病変のみの眼科の症例で多かった。再燃例の免疫抑制剤の併用に関しては、まだ投与経験例が少なく、更に症例を蓄積し検討する必要がある。 結果をまとめ、欧文論文を現在執筆中である。
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